PFAS（PFOS/PFOA/PFHxS）の分析サービス　血液中分析

近年、国内では有害性が指摘されている「PFAS」の血液中の濃度に関する検査が注目を集めています。2022年に専門家と市民団体が、東京・多摩地域の住民を対象に実施した血液検査のPFOSとPFOA濃度の平均値は、国が一昨年に全国3地点で行った調査の平均値のおよそ2.4倍であったとする結果が公表されました。
京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻健康要因学講座環境衛生学分野HP
お知らせ　2023年6月8日

また、環境省はPFASのうち、代表的なPFOSやPFOAの国民の曝露（ばくろ）の状況を把握するため血液検査を2020年度から毎年実施していますが、一部地域の住民に限っていた血液検査を全国規模に広げる方針を示しました（2023年7月）。
 

血液中PFOS/PFOA/PFHxS分析サービス

 

標準納期： 15営業日
定量下限値：0.1ng/mL～
必要試料量： 1mL（血漿あるいは血清）

※上記は一例ですので、ご要望に応じて下限値を下げることや、少ない試料量で分析することも可能です。詳しくはご相談ください。

現在、血液分析に関して公定法は定まっておりません。各種媒体用の分析方法の知見を生かして最適と思われる方法を採択いたします。
例）化学物質分析法開発調査報告書(平成19年度)
ペルフルオロオクタンスルホン酸(別名:PFOS);ペルフルオロオクタン酸(別名:PFOA)の分析法（ヒト生体・全血及び母乳）
 

当社は国内分析機関に先駆けて国や地方自治体の研究機関と連携をとり、PFASの分析技術開発や検討を行い、分析体制を立ちあげました。また国内外の研究者との共同研究の成果を学会発表や論文などで公表してきております。
環境省のPOPsモニタリング事業では高精度測定になった初年度から関わり、大気や生物試料のPFASの測定、高頻度調査地域などでの大気試料の採取や分析を行っております。
また、環境省が実施する大規模コホート調査であるエコチル調査では「平成28年度エコチル調査血液試料有機フッ素化合物(PFASs）分析業務」を民間分析家機関3機関で共同実施して参りました。
 

学会発表および論文
1.    Jiwon Oh, Hyeong-Moo Shin, Tomoko Nishimura, Mohammad Shafiur Rahman, Nagahide Takahashi, Kenji J. Tsuchiya: Perfluorooctanoate and perfluorooctane sulfonate in umbilical cord bloodand child cognitive development: Hamamatsu Birth Cohort for Mothers andChildren (HBC Study), Environmenta International, 163, 2002, 107215, https://doi.org/10.1016/j.envint.2022.107215
（分析機関として協力）

2.    Takanobu Horikoshi, Tomoko Nishimura, Yoko Nomura, Toshiki Iwabuchi, Hiroaki Itoh, Takumi Takizawa & Kenji J. Tsuchiya: Umbilical cord serumconcentrations of perfluorooctanesulfonate, perfluorooctanoic acid,and the body mass index changesfrom birth to 5 1/2 years of age, Nature Scientific Reports, 2021, 11:19789, https://doi.org/10.1038/s41598-021-99174-3
（分析機関として協力）

3.    Harada, K.H., Yang, H.-R., Moon, C.-S., Hung, N.N., Hitomi, T., Inoue, K., Niisoe, T., Watanabe, T., Kamiyama, S., Takenaka, K., Kim, M.-Y., Watanabe, K., Takasuga, T., Koizumi, A. (2010); Levels of perfluorooctane sulfonate and perfluorooctanoic acid in female serum samples from Japan in 2008, Korea in 1994-2008 and Vietnam in 2007-2008. Chemosphere 79, (3), 314 – 319

4.    Anna Karman, Kouji Harada, Kyoko Inoue, Takumi Takasuga, Etsumasa Ohi, Akio Koizumi, (2009):Relationship between dietary exposure and serum perfluorochemical (PFC) levels – A case study. Environmental International, 35, 712-717

5.    大井悦雅・青野さや香・渡邉清彦・高菅卓三 (2008)：オンライン－LC/MS/MS分析法を用いた生体試料中のPFOS/PFOA分析について, 第17回環境化学討論会, 神戸市, 6月, 講演要旨集, 558-559.
 

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