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土壌汚染調査(土壌分析)

概要

 土壌汚染調査は、社会における環境意識の高まりと土壌汚染対策法の制定に伴い、より身近な問題として位置づけられています。
 土壌汚染調査業務を全国的に展開しており、対象地の地歴調査から土壌汚染調査計画を提案、調査結果に基づく対策の提案に至るまで、 一貫したサービスを提供します。さらに、対策工事中の騒音、振動、粉じん等の周辺環境モニタリング調査も提案を含めて対応します。

■土壌汚染の調査(土壌分析)が必要になるとき

土壌汚染対策法・自治体条例等に基づく調査
 環境省管轄の土壌汚染対策法において、有害物質使用特定施設の使用の廃止時<法第3条>、一定規模以上の土地の形質の変更時の届出の際に、土壌汚染のおそれがあると都道府県知事等が認めるとき<法第4条>、土壌汚染により健康被害が生ずるおそれがあると都道府県知事等が認めるとき<法第5条>など、調査の実施を義務つけている場合があります。
不動産取引・資産価値評価に伴う調査
 国土交通省管轄の不動産の鑑定評価に関する法律において、土地の売買、不動産取引を行う際に資産価値の評価に影響を及ぼす土壌汚染調査を行います。
自治体の条例等に伴う調査
 自治体によって条例・指導要綱等で土壌汚染に対して独自規制を設けており、調査を求められる場合があります。
ISO14000シリーズに伴う自主的な環境管理
 例えば、環境サイトアセスメント(ISO14015)に従って、土地の汚染調査を行います。

土壌汚染に係る法律には、下記のようなものがあります。 

土壌汚染に係る法律

法規制・規格

■土壌汚染対策法

(1)概要 

・  一時的免除中の土地における900m2以上の土地の形質の変更の届出(法第3条関係)
有害物質使用特定施設が設置されている事業場の、900m2以上の土地の形質の変更を行う際の届出(法第4条関係詳細)

 

 

(2)土壌汚染調査フロー

土壌汚染調査フロー

 

※1 有害物質使用特定施設が廃止されても、引き続き事業場敷地として使用される等、一定の要件を満たす場合は、土壌汚染状況調査の一時的な免除を受けることができる(第3条1項ただし書)。ただし、一時的な免除を受けた土地であっても、900m2以上の土地の形質の変更を行う場合は届出が必要となる(第3条7項)。
※2 一定規模とは面積3,000m2が基本であるが、有害物質使用特定施設が設置されている工場や事業場敷地においては面積900m2である。

 

(3)分析項目

特定有害物質 土壌含有量調査 土壌溶出量調査 土壌ガス調査
第1種特定有害物質 揮発性有機化合物 ※ 
第2種特定有害物質 重金属等 ○ 
第3種特定有害物質 農薬等 ○ 

※土壌ガス調査で特定有害物質が検出された場合に実施

 

(4)特定有害物質と基準値

種 別 特定有害物質 土壌ガス濃度による 判定基準1) 土壌汚染対策法指定基準5) 第2溶出量 基準(mg/L)6)
土壌溶出量 基準(mg/L)2) 土壌含有量 基準(mg/kg)3)
土 壌 汚 染 対 策 法 に お け る 特 定 有 害 物 質 第 一 種 四塩化炭素 検出されないこと4)
定量下限値0.1volppm未満
ベンゼンのみ0.05volppm未満
0.002 0.02
1,2-ジクロロエタン 0.004 0.04
1,1-ジクロロエチレン 0.1 1
1,2-ジクロロエチレン 0.04 0.4
1,3-ジクロロプロペン 0.002 0.02
ジクロロメタン 0.02 0.2
テトラクロロエチレン 0.01 0.1
1,1,1-トリクロロエタン 1 3
1,1,2-トリクロロエタン 0.006 0.06
トリクロロエチレン 0.01 0.1
ベンゼン 0.01 0.1
クロロエチレン 0.002 - 0.02
第 二 種 カドミウム及びその化合物 0.003 45 0.09
六価クロム化合物 0.05 250 1.5
シアン化合物 検出されないこと4) 遊離シアン50 1
水銀及びその化合物 0.0005 15 0.005
アルキル水銀7) 検出されないこと4) 検出されないこと4)
セレン及びその化合物 0.01 150 0.3
鉛及びその化合物 0.01 150 0.3
砒素及びその化合物 0.01 150 0.3
ふっ素及びその化合物 0.8 4000 24
ほう素及びその化合物 1 4000 30
第 三 種 シマジン 0.003 0.03
チオベンカルブ 0.02 0.2
チウラム 0.006 0.06
ポリ塩化ビフェニル 検出されないこと4) 0.003
有機りん化合物 検出されないこと4) 1
注1) 土壌ガス調査に係る採取及び測定方法は,平成15年3月6日環境省告示第16号による。
注2) 土壌溶出量調査に係る測定方法は,平成15年3月6日環境省告示第18号による。
注3) 土壌含有量調査に係る測定方法は,平成15年3月6日環境省告示第19号による。
注2) 注3) 公定法分析はこちら

■公定分析法

含有量調査に係る測定方法 環境省告示第19号 平成15年3月6日
溶出量調査に係る測定方法 環境省告示第18号 平成15年3月6日

物質 定量方法(溶出量分析方法) 定量方法(含有量分析方法)
四塩化炭素 JIS K 0125 5.1、5.2 -
1,2-ジクロロエタン
1,1-ジクロロエチレン
1,2-ジクロロエチレン
1,3-ジクロロプロペン
ジクロロメタン
テトラクロロエチレン
1,1,1-トリクロロエタン
1,1,2-トリクロロエタン
トリクロロエチレン
ベンゼン
クロロエチレン 平成9年 環境庁告示第10号 付表
カドミウム及びその化合物 JIS K 0102 55.2、55.3、55.4 JIS K 0102 55
六価クロム化合物 JIS K 0102 65.2(JIS K 0102 65.2.7を除く) JIS K 0102 65.2(JIS K 0102 65.2.7を除く)
シアン化合物 JIS K 0102 38(JIS K 0102 38.1.1及び38の備考11に定める方法を除く) 又は昭和46年 環境庁告示第59号 付表1 JIS K 0102 38
(JIS K 0102 38.1及び38の備考11に定める方法を除く)
水銀及びその化合物 昭和46年 環境庁告示第59号 付表2 昭昭和46年 環境庁告示第59号 付表2
アルキル水銀 昭和46年 環境庁告示第59号 付表3
及び昭和49年 環境庁告示第64号 付表3
-
セレン及びその化合物 JIS K 0102 67.2、67.3又は67.4 JIS K 0102 67.2、67.3又は67.4
鉛及びその化合物 JIS K 0102 54 JIS K 0102 54
砒素及びその化合物 JIS K 0102 61 JIS K 0102 61
ふっ素及びその化合物 JIS K 0102 34.1(JIS K 0102 34の備考1を除く)
若しくは34.4
又はJIS K 0102 34.1.1c(注(2)第3文及び34 の備考1を除く) 及び昭和46年 環境庁告示第59号 付表7
JIS K 0102 34.1(JIS K 0102 34の備考1を除く)
若しくは34.4
又はJIS K 0102 34.1.1c(注(2)第3文及び34 の備考1を除く) 及び昭和46年 環境庁告示第59号 付表7
ほう素及びその化合物 JIS K 0102 47.1、47.3又は47.4 JIS K 0102 47.1、47.3又は47.4
シマジン 昭和46年 環境庁告示第59号 付表6 第1又は第2 -
チオベンカルブ 昭和46年 環境庁告示第59号 付表6 第1又は第2
チウラム 昭和46年 環境庁告示第59号 付表5
ポリ塩化ビフェニル 昭和46年 環境庁告示第59号 付表4
有機りん化合物 昭和49年 環境庁告示第64号 付表1
注4) 「検出されないこと」とは,1)もしくは2)に示す方法により測定した結果,当該方法の定量限界値を下回ることをいう。
注5) 基準値はそれぞれ“以下”であること。
注6) 第2溶出量基準は措置の選定に必要となる。
注7) アルキル水銀は水銀に含まれるが、水銀及びその化合物として溶出量が検出された場合は、単独でも測定する必要がある。

■その他の有害物質

1. ダイオキシン類:ダイオキシン類対策特別措置法

ダイオキシン類分析

土壌中のダイオキシン類は、過去の農薬や化学工業製品の不純物に由来するものや、ダイオキシン特定施設である焼却施設等の排出源に由来するものがあります。過去に焼却施設周辺の土壌汚染で、大きな社会問題となったことがあります。
【例】 焼却炉周辺及びその廃棄物処分場
 


2019年7月に環境省HPにおいて
「工場・事業場におけるダイオキシン類に係る土壌汚染対策の手引き」が公表されました。詳しくは下記をご覧ください。
 

 

2. PCB

PCB分析

かつて絶縁油等に用いれていたPCBは、現在その使用を禁止され、平成28年までにすべて適正処理することが義務づけられています。使用禁止後に長期間の保管中に、破損・漏洩・紛失等で、保管場所やその他の土地で汚染が見つかり,近年社会問題化しています。高濃度PCB汚染土壌は、PCBの一部がダイオキシン類(ダイオキシン様PCB)であるため、ダイオキシン汚染となるケースもあります。
【例】 S40年以前の電気部品(トランス,安定器, 絶縁油など)の保管庫
 

 

3. 油類(TPHs) :油汚染対策ガイドライン

全国には、油を取り扱う事業場は多く、また油による汚染された土地も多数存在し、従来より油汚染問題をどのように取り扱うかが大きな関心事となっていました。 平成18年に環境省で「油汚染対策ガイドライン」が策定され、油汚染の調査・対策の方針が示されました。
【例】  石油燃料・潤滑油等を使用していた土地
自動車関係(エンジン製造工場、車両整備工場、スクラップ工場跡地等)
線路跡地、石油製品加工工場跡地
金属加工工場跡地 など

  

 

4. 埋設農薬・POPs:埋設農薬調査・掘削等マニュアル版

難分解性、生物蓄積性、毒性及び長距離移動性を有する残留性有機汚染物質(POPs(Persistent Organic Pollutants))による人の健康の保護及び環境の保全を図るため、 2001年5月残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)が採択され、今後、国際的に協調して廃絶・制限に向けた取組を行うことになります。 当社では、日本で農薬として登録実績のあった7項目(アルドリン、ヘプタクロル、DDT、エンドリン、クロルデン、ディルドリン、BHC)を受託しています。
 

 

5. 建設発生土(残土分析)

廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年12月25日法律第137号)で定められる産業廃棄物以外で、建設工事から発生する土砂等を建設発生土といいます。 建設発生土の埋め立て処分、盛土(盛り土)等を行う場合には、受入地の土壌汚染防止のため、自治体の条例や、民間処分場において受入基準が設定されている場合があります。そのため建設発生土に対して分析項目、分析方法、分析検体数及び添付書類等、受入れ先ごとに異なった対応(残土分析)が求められます。
詳細はこちら >>
【条例】 千葉県土砂等の埋立て等による土壌の汚染及び災害の防止に関する条例、
茨城県土砂等による土地の埋立て等の規制に関する条例、
埼玉県土砂の排出、たい積等の規制に関する条例 など

 

6. 放射能濃度分析(除染工事、減容化施設、中間貯蔵施設など)

平成23年11月「廃棄物等の放射能調査・測定法暫定マニュアル」(国立環境研究所、国土技術政策総合研究所、日本環境衛生センター、 京都大学、日本環境測定分析協会)が公開されました。
放射性物質の拡散が懸念される場合に、土壌、廃水・浸出水をはじめ、排ガス、灰・汚泥、作業環境など、ゲルマニウム半導体検出器を用いた放射性セシウム等の核種分析を行います。

 

 

7. 地下埋設物探査

過去に農薬や廃棄物等が埋設された履歴のある土地において、地下探査により埋設範囲を特定することが求められる場合があります。 また、工場等の敷地においての地下配管の位置を把握した上で慎重に土壌採取を行うことが求められる場合もあります。

 

8. 土壌汚染対策工事に伴う環境調査

土壌汚染は工場地帯等のみでなく、都市部、さらには住宅地域でも確認されています。土壌汚染対策工事は、掘削除去措や原位置浄化措置が採用されることが多く、 その際の周辺環境への配慮が重要となります。

 

9. その他土壌に関わる分析技術

 

■調査イメージ

土壌調査のイメージ

分析・試験事例

■調査の実績

■オンサイト分析

関連情報

指定調査機関について

当社は、「土壌汚染対策法に基づく指定調査機関の情報開示・業務品質管理に関するガイドライン」(環境省)に基づき、土壌汚染状況調査の業務に関する情報を公開しています。

埋設農薬・POPs農薬の調査・分析
社会資本整備事業に伴う調査・分析(環境アセスメント)
廃棄物焼却施設解体工事に伴う調査
財政的な支援制度について
汚染除去等計画を作成し、地方公共団体に提出すべきことを指示された者に対して当該指示に係る汚染の除去等の措置の円滑な推進のための助成を行う地方公共団体に対し、土壌汚染対策基金から助成を行う制度が設けられています。詳しくは、環境省 土壌汚染対策法ガイドラインをご確認ください。

 

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