概要
海洋生分解性プラスチックの分解中間生成物の分析
概要
海洋プラスチック汚染の解決に向けて、プラスチック使用量の削減、リサイクルの高度化とともに、海洋生分解性を有するプラスチックの市場導入、素材開発が進められています。生分解性プラスチックの生分解性試験にはさまざまな規格が存在しますが、生分解度算出に使用するのは酸素消費量や二酸化炭素発生量であり、どのような過程を経て資化・無機化されるのか、分解メカニズムの詳細はわかっていません。
分解メカニズムの解明は、海洋生分解プラスチックの素材開発や市場導入において非常に有用な情報となります。当社は、海洋生分解性プラスチックの市場導入促進・素材開発支援のため、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトである「海洋生分解性プラスチックの社会実装に向けた技術開発事業」委託業務(JPNP20008)に参画しており、分解中間生成物の分析に関する研究を進めています。また、生分解性プラスチックへの化学物質の吸着・脱着特性についても研究を進めています。
NEDOプロジェクト(JPNP20008)の事業:https://www.nedo.go.jp/activities/ZZJP_100168.html
NEDOプロジェクト(JPNP20008)の中間評価:https://www.nedo.go.jp/introducing/iinkai/ZZBF_100545.html
実績
- 黒石佳奈、苗田千尋、江頭佳奈、峯孝樹、嶽盛公昭、八十島誠
:海洋生分解性プラスチックの生分解度と分解生成物量の関係
第26回日本水環境学会シンポジウム 2023年9月20日~22日 - 黒石佳奈、苗田千尋、江頭佳奈、森岡千香子、峯孝樹、嶽盛公昭、八十島誠
:生分解度測定法の高度化を目指した海洋生分解性プラスチックの生分解度指標となる分解生成物の探索
第2回環境化学物質3学会合同大会 2023年5月30日~6月2日 - 黒石佳奈、苗田千尋、江頭佳奈、森岡千香子、藤原英里奈、峯孝樹、嶽盛公昭、八十島誠
:質量分析を用いた海洋生分解性プラスチックの分解過程における特性変化に関する研究
第57回日本水環境学会年会 2023年3月15日~17日 - 苗田千尋、黒石佳奈、藤原英里奈、江頭佳奈、森岡千香子、嶽盛公昭、八十島誠
:海洋生分解性プラスチックの分解メカニズムの解明および安全性評価に関する研究
島津評論、Vol.79[1・2], 39~48(2022) - 黒石佳奈、苗田千尋、江頭佳奈、嶽盛公昭、八十島誠
:生分解メカニズム解明に向けた海洋生分解性プラスチックの分解生成物の定性・定量評価
第25回日本水環境学会シンポジウム 2022年9月6日~7日 - 黒石佳奈、苗田千尋、藤原英里奈、森岡千香子、江頭佳奈、嶽盛公昭、八十島誠
:新たな生分解度測定法の開発を目指した海洋生分解性プラスチックの分解生成物の定量、
第56回日本水環境学会年会、2022年3月16日~18日 - 黒石佳奈、森岡千香子、江頭佳奈、嶽盛公昭、八十島誠
:海洋生分解性プラスチックの分解生成物の定量・前処理条件の検討、
第24回日本水環境学会シンポジウム、2021年9月14日~15日 - 江頭佳奈、友野卓哉、嶽盛公昭、八十島誠
:LC-TOFMSを用いた生分解性プラスチックの分解生成物の探索、
京都大学環境衛生工学研究会第43回シンポジウム、2021年7月30日~31日
*優秀ポスター賞受賞
関連情報
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20190616
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