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EU市場向け製品中の有害元素規制への対応(RoHS2・ELV・PPWR)

EUでは、RoHS2指令(電気・電子機器)、ELV指令(自動車)、PPWR(包装材)などにより、カドミウム、鉛、水銀、六価クロムなどの有害元素が規制されています。対象製品・材料には、適切な分析と管理が求められます。

EU市場向け製品では、各種法規制やメーカーのグリーン調達基準への対応に向けて、含有有害元素の適切な分析・管理が求められます。
代表的な関連規制であるRoHS2指令、ELV指令、EU包装・包装廃棄物規則(PPWR)の概要をご紹介します。

規制対象物質 要求事項
Directive 2011/65/EU
RoHS2指令
(電気・電子機器部品)
Directive 2000/53/EC
ELV指令
(自動車部品)
Regulation (EU) 2025/40
PPWR
(包装・包装廃棄物)
カドミウム 100 ppm以下であること 100 ppm以下であること 合計100 ppm以下であること
(今後、厳しくなる可能性あり)
各1000 ppm以下であること 各1000 ppm以下であること
水銀
六価クロム
その他の
規制対象物質
臭素系難燃剤(PBB/PBDE)
 各1000 ppm以下であること
有機ふっ素化合物(PFAS)
※食品接触包装が対象

各規制値以下であること
個別PFAS(高分子PFASを除く):25 ppb
対象PFAS総和(高分子PFASを除く):250 ppb
PFAS全体(高分子PFASを含む):50 ppm
フタル酸エステル類4物質
(DEHP、BBP、DBP、DIBP)
 各1000 ppm以下であること
 

スクリーニング分析から精密分析まで、お客様のニーズに合わせさまざまな試料に対応できます。

カドミウム・鉛・水銀・クロム・臭素 エネルギー分散型蛍光X線分析法(EDXRF)※1
フッ素・臭素 燃焼イオンクロマトグラフ法(燃焼IC)※1

定量分析

カドミウム・鉛・総クロム ICP発光分析法(ICP-OES)・ICP質量分析法(ICP-MS)※1
水銀 加熱気化原子吸光分析法
六価クロム ジフェニルカルバジド吸光光度法※1
PBB/PBDE 高分解能ガスクロマトグラフ質量分析法(HRGC-HRMS)※1※2
PFAS 高速液体クロマトグラフ質量分析法(LC-MS/MS)

 

※1RoHS2指令、ELV指令向けの公定分析法であるIEC62321にも対応可能です。
※2PBB/PBDE分析について、ISO/IEC 17025のロゴ付きの試験報告書の発行が可能です。(ISO/IEC 17025試験所認定)

RoHS2指令とは、EU向けの電気・電子機器に含まれる有害物質の使用制限に関する指令です。

正式な指令は、Directive 2011/65/EU on the restriction of the use of certain hazardous substances in electrical and electronic equipment です。

RoHS指令(2002/95/EC)は、EU域内で流通する電気・電子機器(EEE)に特定の有害物質の使用 を制限する指令として2003年2月13日のEU官報で公布され、2006年7月1日に施行されました。
2005年8月(2005/618/EC)により、均質材料中の最大許容濃度は、鉛・水銀・六価クロム・PBB・PBDEが各0.1wt%、カドミウムが0.01wt%と定められました。
●RoHSの改正案が2008年12月に欧州委員会から公表されて以降、2年にわたり協議が行われ、2011年7月1日にEU官報で公布され、7月21日に改正RoHSが発効しました。これにより、旧RoHS指令(2002/95/EC  通称RoHS1指令)は2013年1月2日に廃止となり、翌1月3日から改正RoHS指令(2011/65/EU 通称RoHS2指令)に置き換わりました。
RoHS2の制限物質を定める2011/65/EUのAnnex II(付属書II)は、官報「(EU)2015/863」により改正され、2015年6月4日に公布、2019年7月22日から適用されました。この改正により、DEHP、BBP、DBP、DIBPの4物質が追加され、制限物質は計10物質となりました。

ELV指令とは、使用済自動車に関する欧州議会・理事会指令です。

正式な指令は、Directive 2000/53/EC of the European Parliament and of the Council of 18 September 2000 on end-of life vehicles です。

●ELV指令(2000/53/EC)は、使用済自動車の回収・再使用・再資源化・処理の基本枠組みを定めたEU指令であり、2000年9月18日に採択されました。
2003年7月1日以降に上市される車両の材料および部品については、附属書IIで認められる場合を除き、鉛、水銀、カドミウムおよび六価クロムの使用が原則として禁止されています。
●2002年の欧州委員会決定(2002/525/EC)では、均質材料中の最大許容濃度として、鉛・水銀・六価クロムは0.1 wt%、カドミウムは0.01 wt%であることが示されました。
その後、2023年改正(EU)2023/544まで、これらの含有量閾値に変更はなく、主として附属書IIの適用除外内容が見直されています。

PPWRとは、EUにおける包装と包装ごみに関する規則です。

正式な法令は、Regulation (EU) 2025/40 on packaging and packaging waste です。

●包装・包装廃棄物指令94/62/ECは、EU域内の包装・包装廃棄物に関する要求事項を定める指令として1994年12月20日に制定され、1994年12月31日のEU官報で公布されました。
包装中の鉛・カドミウム・水銀・六価クロムの合計濃度は段階的に最終100 ppm以下とされるとともに、包装材料・包装部材中の有害・危険物質は最小化することが求められました。
●包装・包装廃棄物指令94/62/ECを置き換える規則として、2024年12月19日に制定、規則(EU)2025/40(PPWR)として2025年1月22日にEU官報で公布されました。
包装中の鉛・カドミウム・水銀・六価クロムの合計濃度は100 ppm(100 mg/kg)以下とされるほか、食品接触包装についてはPFASにも含有閾値が設けられました。
●2025年2月11日に発効し、2026年8月12日から適用です。