概要
玩具指令(EN71-Part3)
概要
EU規格EN71 -Part3は、正式名称を”Safety of toys - Migration of certain elements”(玩具の安全性-特定元素の移行)といい、玩具製品中に重金属類17元素(19項目)が、接触や誤飲により健康影響を与えるレベルで含まれているか否かを調べる溶出試験です。
日本国内では(社)日本玩具協会の玩具安全基準(STマーク基準)において重金属類8元素(鉛、ヒ素、カドミウム、クロム、水銀、アンチモン、セレン及びバリウム)の測定が要求されており、(財)日本環境協会のエコマーク認定基準でも、同様の試験が義務付けられています。
当社ではこれらの規格で求められる重金属分析をお受けします。
分析・試験項目
■対象区分
玩具材料 | 区分Ⅰ | 区分Ⅱ | 区分Ⅲ |
---|---|---|---|
塗料の被膜、ワニス、ラッカー、印刷用インク、ポリマー、フォーム及び類似の被膜 | ○ | ||
強化された織物であるか否かにかかわりなくラミネートを含むが、その他の織物は含まない、ポリマー及び類似の材料 | ○ | ||
紙及び板紙 | ○ | ||
天然が合成かを問わない織物 | ○ | ||
ガラス、セラミック、金属材料 | ○ | ||
全体染色されているか否かにかかわりないその他の材料(例、木材、ファイバーボード、ハードボード、骨及び皮革) | ○ | ||
固形絵の具、痕跡を残すことを意図した材料及び玩具内に固体の形で表れる類似材料 (例、色鉛筆の芯、チョーク、クレヨン) |
○ | ||
成形用粘土を含む柔軟な成形材料及び石膏 | ○ | ||
フィンガーペイントを含む塗料、ワニス、ラッカー、ペンのインク液及び玩具内に液体の形で表れる類似材料 (例:スティック糊、スライム、シャボン玉液) |
○ |
区分1:乾いていて、もろくて、粉状や柔らかい材料
区分2:液体または粘性材料
区分3:剥離材料
■対象元素
元素 | 移行限度値 | ||
---|---|---|---|
区分Ⅰ mg/kg |
区分Ⅱ mg/kg |
区分Ⅲ mg/kg |
|
アルミニウム(Al) | 5625 | 1406 | 70000 |
アンチモン(Sb) | 45 | 11.3 | 560 |
ヒ素(As) | 3.8 | 0.9 | 47 |
バリウム(Ba) | 4500 | 1125 | 56000 |
ホウ素(B) | 1200 | 300 | 15000 |
カドミウム(Cd) | 1.9 | 0.5 | 23 |
3価クロム(Cr(III)) | 37.5 | 9.4 | 460 |
6価クロム(Cr(VI)) | 0.02 | 0.005 | 0.053 |
コバルト(Co) | 10.5 | 2.6 | 130 |
銅(Cu) | 622.5 | 156 | 7700 |
鉛(Pb) | 2.0 | 0.5 | 23 |
マンガン(Mn) | 1200 | 300 | 15000 |
水銀(Hg) | 7.5 | 1.9 | 94 |
ニッケル(Ni) | 75 | 18.8 | 930 |
セレン(Se) | 37.5 | 9.4 | 460 |
ストロンチウム(Sr) | 4500 | 1125 | 56000 |
スズ(Sn) | 15000 | 3750 | 180000 |
有機スズ(Organic-Sn) | 0.9 | 0.2 | 12 |
亜鉛(Zn) | 3750 | 938 | 46000 |
関連情報
● 当社では、微量重金属類の多元素同時分析に有利なICP-MSを使用します。
その他、製品中溶出試験(EN1811:ニッケル溶出試験等)にも対応します。
※技術情報の「グリーン調達支援」もご覧ください。
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20210520
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