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トラブルシューティング
 
食品・医薬品の異物検査
 食料自給率の低い我が国では、近年、食品や飲料等の冷凍技術、保存技術、流通機能の著しい発達により、様々な国で製造された食品が、大量に輸入されるようになってきました。その多くが、加工技術、販売方法の多様化や、パッケージ技術の高度化に伴い、国内で製造されたものなのか、あるいは海外で製造されたものか、一見分かりづらくなってきています。
いずれの食品も、我が国の食品衛生法の基準に合っているかどうか確認するために、登録検査機関において厳しい検査がなされています。しかし、食文化の違い、衛生面や品質管理における認識の違い、あるいは規格や法例の違いによるものなのか、輸入品中の異物混入問題をよく耳にします。

調理冷凍食品の生産国別輸入推移
調理冷凍食品の生産国別輸入推移
(社団法人日本冷凍食品協会が実施した調理冷凍食品輸入高調査の結果。会員外の商社、スーパーマーケットなどは含まない。)

異物の内容(2014年度受付分、複数回答)から食料品のデータを抜粋
食料品の異物混入に関する相談件数(左)
(PIO-NET 全国消費者生活情報ネットワーク・システム 2015年1月10日までの登録分)
異物の内容(2014年度受付分、複数回答)から食料品のデータを抜粋(右)
(独)国民生活センター「食品の異物混入に関する相談の概要」より
2013年の相談件数が特に多いのは、冷凍食品への農薬(マラチオン)混入事案に関するものによる。
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20150126_1.html

 いかに厳格な検査や品質管理を行っても、ミスや事故による異物混入などの事象は避けて通れません。輸入品のみならず、国産品においても、大きな問題が発生しています。近年、カメラ付き多機能携帯電話とソーシャルネットワーク(SNS)等によって、様々な異物混入等の情報が広がり、問題が大きくなったことは記憶に新しいところです。

 いずれにしても、問題発生後の対応が、製造メーカーに大きな影響を及ぼします。
 「何が」「いつ」「どこで」「どのように」混入したのか、すべて迅速に報告することが重要です。「何が」混入したのかは、直径数μm程度の一粒でも、分析機器を用いた検査によって、ある程度把握できます。しかし、「いつ」「どこで」「どのように」については、状況からだけでは迅速かつ正確に断定することは困難ですので、あらかじめ、万が一の異物混入に対して対応策を検討しておくことが重要です。例えば、日頃から工場内で発見される異物や目視検査ではじかれた異常品等が「何か」を検査し、それを記録、分類し、「いつ」「どこで」「どのように」混入したのか推測しておきます。そうすれば、万が一、消費者の手元で問題が発覚した場合でも、蓄積したデータを参照すれば「何が」「いつ」「どこで」「どのように」混入したのか、迅速に推測できるのではないでしょうか。

 社内に異物検査用の分析機器をそろえ、日常的に検査していただくことがベストですが、それには、多種の分析機器が必要ですし、これらの適切な操作とデータの解析ができる専門の技術者も必要になります。このような時に、お役に立てるのが当社のような外部の分析機関です。当社では、経験豊富な技術者がその異物に最適な分析機器、最適な分析方法によって、異物が「何か」を迅速に解析します。
 もう一つ、外部の分析機関を使うメリットがあります。 製造メーカーの社内ラボによる異物の検査結果だけ食品中の異物 ヨーグルト中の異物では、心情的にも消費者のご理解、信頼回復が容易ではないケースがあるのではないでしょうか。このような場合にも第三者による客観的な検査が役に立ちます。

  医薬品中の異物 錠剤表面の異物
食品中の異物 ヨーグルト中の異物 医薬品中の異物 錠剤表面の異物
 食品や飲料中から発見される異物の多くは、樹脂、金属、繊維、生物(虫)、毛などです。大きさは直径5μm〜1mm程度のものが多く、肉眼でもおよそ0.1mmのものも見つけられると言われています。実際は、消費者はもっと小さな異物も見つけているようです。

 当社では、異物を入手すると、まず顕微鏡下で、色や形態、光沢等の性状をじっくり観察します。 そして、何であるのか推察しながら、その異物に適切な分析方法を見極めつつ、その弾力性や硬さ、もろさ等にも考慮し、針先を使って丹念に異物を摘出します。異物は、食品等の中から見つかるため、油分やタンパク質、糖類等が付着していることも多く、必要に応じて慎重な洗浄作業を追加します。
 以上のような詳細な観察と、繊細な作業工程の過程で得られた情報をもとに、適切な前処理等で調製された対象を、FT-IR(主に有機物)や、マイクロEDX(無機物など元素分析)等の機器分析を用いて、迅速かつ正確に検査します。

 必要に応じて、ルミノール反応による血痕の検出、ニンヒドリン反応によるアミノ酸またはタンパクの検出、ヨードによる澱粉の検出等、試薬による定性反応を利用することもあります。
 もちろん、その他の分析機器を用いた、より詳細な検査も行いますが、異物発見後は、検査結果のスピードと得られる情報量とのバランスを考えた検査方法を選択しなければなりません。出来る限り迅速に、第三者分析機関の目で評価した「おおよそどのような異物なのか」の一報を行うことが重要です。

 異臭や悪臭の場合には、各種クロマトグラフィー等を用いた、成分の調査、解析も行っています。
 例えば、異臭の場合、におい成分を網羅するような分析は、短期間では難しいのですが、かび臭や腐敗臭の原因となる化学物質にターゲットを絞りんで、より早く原因物質を特定できるようにしています。さらに、一歩踏み込んで、におい嗅ぎGCMSにより、どういった成分なのかを分析すると同時に、嗅覚(人の鼻)によるにおいの確認を行う場合もあります。
 窒素充填あるいは真空パックのパッケージが意図せず膨らんだ場合は、間接的ですが、食品等の腐敗、微生物が発生した炭酸ガスや水素の濃度を計測して、腐敗の可能性を推察することも可能です。

 味については、うまみ成分のバランスに変化がないかなど、特定の成分についてHPLC等を用いた測定も可能です。
 外からは見えないパッケージ内部の異物検査は、工場等では製造ラインに組み込まれた金属探知機やX線透視等が用いられますが、当社ではX線CTにより、異物の位置や形状を非破壊で観察しています。
 X線CTは、工業製品を測定対象にすることが多いのですが、食品・医薬品の分野にも応用できます。例えばペースト状の製品を詰めたチューブ内の気泡の有無、風味や食感等に影響するハム類中の油脂のサイズや分布状況の他、飴玉やチョコレートの気泡等、実際に包丁等で切ると変形してしまうような内部の形状が把握できます。また、医薬品では、錠剤内部のクラックやカテーテルの詰まりなども確認できます。

チョコレートの内部観察 チューブ剤の内部観察
チョコレートの内部観察 チューブ剤の内部観察

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