近年、クマの出没増加に伴い、クマ撃退スプレーへの関心が高まっています。一方で、国内には統一された性能規格がなく、製品ごとに品質や表示内容に差が見られます。

環境省は2026年8月に「クマ撃退スプレーの性能に係る推奨要件」を公表しました。
その中で含有濃度を1.0~2.0%程度を目安としています。

クマ撃退スプレーの性能を評価する上で、カプサイシノイド含有量は重要な指標の一つです。当社では、高速液体クロマトグラフ(HPLC)を用いて、主要な関連カプサイシノイドであるカプサイシン、ジヒドロカプサイシンおよびノルジヒドロカプサイシンを定量分析し、有効成分量の確認や品質管理、製品開発を支援しています。

クマ撃スプレーのイメージ図

 

 

●主要なカプサイシン類
カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシンの構造式

 

  • カプサイシン

    Capsaicin

  • Dihydrocapsaicin

    Dihydrocapsaicin

  • ノルジヒドロカプサイシン


    Nordihydrocapsaicin

 

 

●標準試料の分析
カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシンをHPLCで測定した事例をご紹介します。各成分の標準品を用いてそれぞれ定量分析を行うことができます。

図 カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシンの標準試料のクロマトグラム

図 カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシンの標準試料のクロマトグラム

 

クマ撃退スプレーの有効成分であるカプサイシン、ジヒドロカプサイシンおよびノルジヒドロカプサイシンの定量には、蛍光検出器を用いたHPLC法により十分な選択性および感度を得ることが可能です。
そのため、当社では、迅速かつ効率的に測定できるHPLC法を推奨しています。
一方、LC/MSは質量情報を利用した、より詳細な定性確認が可能です。
お客様のご要望や分析目的に応じてLC/MSによる分析にも対応可能です。
LC/MSによるカプサイシン類の分析例については、関連するアプリケーションニュース「高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS)による辛味調味料中カプサイシン類の分析」をご参照ください。

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