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ICP発光分光分析法による30元素定性分析
「ICP分析法による72元素定性分析」はこちら >>
■はじめに
 ICP発光分光分析法は、液体試料にどの元素が(定性)どれくらい(定量)含まれているのかを知るための分析方法です。
水溶液試料中の約70元素を一斉に測定することが可能です。固体試料の場合は、分解や抽出により水溶液にすることで、測定が可能になります。
ICP発光分光分析法で測定可能な30元素
図1:ICP発光分光分析法で測定可能な元素(およびの72元素)

  元素組成の分析は、試料の異同識別で重要な役割を果たします。ここでは飲料水を対象に、環境中に常在する30元素(図1で元素)の定性および濃度推定を行いました。

■測定原理
 誘導結合プラズマ(ICP)に液体試料を霧化して導入すると、プラズマ内部で熱エネルギーにより励起され、光を発生します。これを分光器で元素固有のスペクトルに分け(定性)、各スペクトルの強さにより試料に含まれる元素の濃度を測定します(定量)。
ICP発光分光分析装置の構成
図2:ICP発光分光分析装置の構成
■測定事例
 飲料水3種をICP発光分光分析装置に導入し、30元素の検出の有無を調べました。検出された元素については1点検量線法により濃度を推定しました(表1)。
ICP発光分光分析法を用い、主成分〜少量成分までの濃度範囲で元素情報が得られました。
今回はICP発光分光分析法で測定しましたが、ICP質量分析法を併用することで、より低濃度まで検出することも可能です。

表1 飲料水の元素定性結果
元素 推定濃度(mg/L) 下限値
(mg/L)
元素 推定濃度(mg/L) 下限値
(mg/L)
水道水 ミネラル
ウォータA
(国産)
ミネラル
ウォータB
(輸入)
水道水 ミネラル
ウォータA
(国産)
ミネラル
ウォータB
(輸入)
Li N.D. N.D. N.D. 0.05 Co N.D. N.D. N.D. 0.02
Be N.D. N.D. N.D. 0.001 Ni N.D. N.D. N.D. 0.05
B N.D. N.D. N.D. 0.02 Cu N.D. N.D. N.D. 0.05
Na 9 15 4 0.2 Zn 0.01 N.D. N.D. 0.01
Mg 2 5 4 0.001 As N.D. N.D. N.D. 0.2
Al 0.04 N.D. N.D. 0.01 Se N.D. N.D. N.D. 0.5
Si 0.2 15 6 0.05 Sr 0.05 0.1 0.1 0.001
P N.D. N.D. N.D. 0.2 Zr N.D. N.D. N.D. 0.02
K 2 N.D. N.D. 2 Mo N.D. N.D. N.D. 0.05
Ca 15 15 20 0.05 Ag N.D. N.D. N.D. 0.02
Ti N.D. N.D. N.D. 0.005 Cd N.D. N.D. N.D. 0.01
V N.D. N.D. N.D. 0.02 Sn N.D. N.D. N.D. 0.1
Cr N.D. N.D. N.D. 0.02 Sb N.D. N.D. N.D. 0.2
Mn N.D. N.D. N.D. 0.002 Ba 0.01 0.01 0.05 0.01
Fe N.D. N.D. N.D. 0.01 Pb N.D. N.D. N.D. 0.2