非破壊観察


in situ X線CTの事例 発泡ゴムの圧縮負荷・除荷
2020年12月03日更新
発泡ゴムの圧縮負荷と除荷の様子を、in situ X線CTで撮影しました。試験体である発泡ゴムは上下の圧縮端子に挟まれています。上の圧縮端子は100Nのロードセル に接続され、圧縮の負荷を計測することができます。
また、下の圧縮端子は、アクチュエータに取り付けられておりますので、アクチュエータの移動により、圧縮負荷を与えることができます。
試験及びX線CT撮影時には、目的の圧縮変位又は荷重に達したところでアクチュエータを停止させ、その間にX線CT撮影を行っています。
試験機は、X線CT内部に設置したままで、試験と撮影の開始から、圧縮負荷および、除荷の完了までの全工程において、一切、X線CTの扉を開くことなく操作することができるようになっています。このため、複数回のX線CT撮影を繰り返しても、試験体の位置がずれることなく、連続的にX線CT撮影ができるようになっております。
試験中の圧縮により、発泡ゴム内の気泡が徐々に小さくなる様子、および除荷により、次第に復元する様子は、4次元CT(4D-CT)として、ImageJ(米国国立衛生研究所)のビューワーなどを用いて見ることができます。
X線CT撮影と同時に、アクチュエータの変位とそれにより生じた試験力を記録することができるので、一般的な材料試験などとの比較ができ、気泡サイズ分布と圧縮試験力との関係性の評価など、定量的な評価が可能となります。
すなわち、本試験方法では、計測値と、立体的な形状の変化およびその画像解析結果などとを同時に扱うことによって、CAEのような数値解析との連携などにも応用できることを意味します。
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