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アコースティック・エミッション (AE)

当社が目指すAEと画像相関法やin situ X線CTを組み合わせたより詳細な解析

 

概要

アコースティック・エミッションAcoustic emission (AE)とは

AEの定義は、材料が塑性変形あるいは破壊される際に、それまで蓄積されていた“ひずみエネルギー”の一部が開放され、弾性波が生じる現象です。
複数の材料からなる構造物接合部の摩擦、剥離等によっても発生し、繊維強化樹脂であれば、繊維の破壊、繊維と樹脂の摩擦、繊維と樹脂の剥離、樹脂の破壊などによっても生じます。
一般に材料に大きな負荷が与えられたときに、ミシミシと音がしたり、パキパキと音が聞こえたりすることがありますが、AE計測器を用いた測定は、可聴域を超える高い周波数(数十KHz~数百KHz)であるため、人の耳には聞こえない“音”が対象です。

アコースティック・エミッション(AE) 模式図

アコースティック・エミッション(AE) 模式図

AEの利用

AEイベント計測のイメージ

図1. AEイベント計測のイメージ

AE計測は主に下記のようにデータの取得方法の異なる計測があります。
主に用いられるのはAEイベントの計測です。

  • AEイベント(AE発生回数やAEの大きさ)
・構造物や部品、材料に生じる微小な摩擦や破壊イベント数
特定の周波数帯域で観測されるAEの数と大きさの記録
  • 大きな構造物などに生じた破壊の場所の推定
・構造物や部品、材料に生じた微小な摩擦や破壊の位置
複数のAEセンサーを用い、特定のAEが到達した時刻のズレから、
そのAEイベントが発生した箇所を推定
  • AE波形解析(AEの周波数や波形パターン)
・どのような破壊が生じたかを推定(摩擦、クラック、き裂進展など)
 一つの波形に注目して、その波のパターンを解析
別途、リファレンスとなるAEパターンの取得やCAE解析を応用した
パターン等、事前に基礎データが必要
AE波形と解析
  • 図2. き裂進展時のAE波形の例

  • 図3. 剥離時のAE波形の例

  • 図4. 波形パターン解析のイメージ

当社が目指すAEと画像相関法やin situ X線CTを組み合わせたより詳細な解析

当社では、静的試験や疲労試験等の負荷を与えた時に発生するAEイベントの計測を基に

  • 対象に損傷が生じるタイミングの調査
  • 対象を破壊しながら撮影する画像相関法
  • X線CT(in situ X線CT)

と組み合わせてより詳細なデータの取得や、外部のCAE解析機関と連携した損傷種類の同定 などを行います。

私たちのミッション

分析・試験装置

Physical Acoustics 社の最新の 2 チャンネル AEデータ取得およびデジタル信号処理システムEasyAE™ を用いています。標準のプローブは150kHzです。
また、上記とは別に、お客様の目的に適した多チャンネルの計測器や異なる周波数特性のプローブをご用意できる場合もございますので、ぜひご相談ください。

Physical Acoustics 社 EasyAE™

Physical Acoustics 社 EasyAE™