概要


板状試料のゼータ電位測定
2012年05月22日更新
概要
ゼータ電位は、固体表面の引力または反発力の尺度となるもので、分散安定性を評価するパラメータとして広く利用されています。 ゼータ電位測定法の一つに、溶液に電場をかけたときの粒子の移動度からゼータ電位を測定する電気泳動法があります。
当社では、電気泳動法により、粒子試料だけでなく、板状試料のゼータ電位を測定することも可能です。
トレーサー粒子を分散させた溶液中に、板状試料を浸し、電場をかけ、板状試料表面によって変化するトレーサー粒子移動度から 板状試料のゼータ電位を測定した事例を紹介します。
試料
アルミニウム板を、アルコールアミン(メタノールアミン)5%添加温水(90℃)に30分間浸漬することで ベーマイト処理したアルミニウム板のゼータ電位を測定しました。
トレーサー粒子は、Zeta Potential Transfer Standard DTS1230(pH9.2)(マルバーン社)を使用しました。
分析・試験方法
■測定原理
ゼータ電位 | : | レーザードップラー電気泳動法 |
分析・試験結果
測定の結果、ベーマイト処理したアルミニウム板のゼータ電位は-49mVと大きくマイナスとなり、これは水酸基の影響によると推測されます。

図 Surface Zeta Point versus Displacement
Zeta Potential Intercept -21mV
Tracer Zeta Potential -70 mV
表面ゼータ電位 -49mV
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