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化学吸着法による金属分散度の評価

2015年09月17日更新

概要

 貴金属担持触媒の性能評価のひとつである金属分散度は、触媒に含有する金属のうち、どれくらいの量が表面として寄与しているかを示す値であり、化学吸着測定により求めることができます。
 COガス吸着法で、白金担持アルミナの金属表面積と金属分散度を測定しました。

試料

 白金担持アルミナ(白金0.5wt%)

分析・試験方法

■COガス吸着法

 1st分析、2nd分析を行い、その差から金属の表面積と分散度を算出しました。
 1st分析では、化学吸着と物理吸着両方のガス吸着量を含みます。1st分析後、セル内を排気することで物理吸着により吸着したガスは脱離します。
 その後、2nd分析を行うと、物理吸着のみが起こります。そして、その吸着量の差が化学吸着量となり、金属分散度、金属表面積が得られます。

分析・試験結果

 試料を400℃でH2ガスフローを含む前処理を行った後、35℃でCOガス吸着測定を行いました。
 図1に1st分析と2nd分析の吸着等温線を、表1に測定結果を示します。 

図1 COガス吸着等温線

図1 COガス吸着等温線

表1 測定結果

化学吸着量 (cm3/g STP) 金属分散度 (%) 金属表面積 (m2/g metal)
0.18 31 77
化学吸着量 (cm3/g STP) 金属分散度 (%) 金属表面積 (m2/g metal)
0.18 31 77

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