概要


LC-MSによるシアル酸(N-アセチルノイラミン酸)分析
2013年07月05日更新
概要
シアル酸は、細胞表面の糖鎖末端に存在する糖の一種(酸性糖)で、人の免疫機能と深く関わっていることが知られおり、抗インフルエンザ薬として利用されているほか、医薬品・機能性食品などにも応用されています。
シアル酸の主成分であるN-アセチルノイラミン酸を、LC/MSを用いて分析した例を紹介します。
分析・試験事例
【N-アセチルノイラミン酸標準溶液のscan測定 】
N-アセチルノイラミン酸標準溶液について、エレクトロスプレーイオン(ESI)化法の負イオンモードでscan測定を行ったときのTICとマススペクトルを示します。負イオンESIで、 N-アセチルノイラミン酸の脱プロトン化分子[M-H]-がm/z 308に観察されました。
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【実試料中のN-アセチルノイラミン酸の定量 (SIM測定)】
実試料として、ツバメの巣・牛乳・ヨーグルトホエイ(乳清)*を用いて、各試料中に含まれるN-アセチルノイラミン酸の定量を行いました。以下に、N-アセチルノイラミン酸の検量線と各試料溶液のSIMクロマトグラムを示しました。
*ヨーグルトホエイ(乳清):ヨーグルトを静置しておくと表面上に分離してくる上澄みのこと。
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*牛乳・ヨーグルトホエイにつきましては、含有量は1mL=1gとして換算しています。 |
【分析条件】
カラム | Imtakt Unison UK-Amino (2 mmI.D.×100 mmL) |
移動相 | A ; 10mM ぎ酸アンモニウム |
B ; 90% アセトニトリル(10mM ぎ酸アンモニウムを含む) |
イオン化モード ESI (-)
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