概要


医薬部外品(ハンドクリーム、デンタルリンス)中のグリチルリチン酸の分析
2019年04月15日更新
概要
生薬である「甘草(カンゾウ)」に含まれる成分のグリチルリチン酸は、抗炎症・抗アレルギー・解毒作用といった薬理作用が期待されることから、医薬品・化粧品などに広く使用されています。 今回は、フォトダイオードアレイ検出器を用いたグリチルリチン酸二カリウムの分析をご紹介します。
分析・試験事例
■標準品の分析
<分析条件>
カラム | : | Imtakt Cadenza CD-C18(4.6 mm I.D.×75 mm L.) |
移動相 | : | 10 mMりん酸(ナトリウム)緩衝液(pH2.6)/ アセトニトリル= 65 / 35 |
検出器 | : | フォトダイオードアレイ検出器 |
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図1. 標準品のクロマトグラム(UV 250 nm、20 mg/mL)
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図2. 標準品のUVスペクトル (λmax=251nm)
■実試料の分析
市販のハンドクリーム(2品)、デンタルリンスを100倍希釈した試料中のグリチルリチン酸二カリウム(GK2)を測定しました。
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図3. ハンドクリーム①(GK2添加表示有)
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図4. ハンドクリーム②(GK2添加表示無)
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図5. デンタルリンス(GK2添加表示有)
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図6. UVスペクトル(黒:試料、赤:標準品)
表1. 測定結果

■添加回収試験
ハンドクリーム①および②、デンタルリンスにグリチルリチン酸二カリウム標準品を添加し、100倍希釈した試料を用いて回収率を求めたところ、約100 %と良好な結果が得られました。
表2. 添加回収試験結果

図7. ハンドクリーム②(左:標準品未添加、右:標準品添加)
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