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GC-MS分析とにおい嗅ぎ分析による白ワイン香気成分の評価

概要

 白ワインにはエステルをはじめとするさまざまな香気成分が含まれています。
 ヘッドスペース(HS)分析でよく使われるHS-GC/MS法と、固相吸着剤のTenaxを充填した捕集管に濃縮後、加熱脱離(TD)して分析するTD-GC/MS法の分析結果を比較しました。さらに、Tenax捕集管に濃縮した香気成分についてにおい嗅ぎ分析を実施しました。

分析・試験方法

 HS-GC/MS法は香気成分を簡便に分析できます。白ワインをバイアルに分取しAOC-5000 HSサンプラーを用いて40℃で30分間加温後、気相ガスを静的にGC/MS分析しました。
 一方、TD-GC/MS法はTenax捕集管に香気成分の濃縮を行うため高感度に分析できます。白ワインをバイアルに分取し、40℃で30分間加温後、高純度N2で気相部をパージ(100mL/minで20分間)しながら香気成分をTenax捕集管に濃縮し(図1)、気相ガスを動的にTD-GC/MS分析しました。同条件でにおい嗅ぎ付きTD-GC/MS(図2)を用いてパネル3名によるにおい嗅ぎ分析を行い、TD-GC/MSで検出された白ワイン香気成分のにおいを評価しました。

分析・試験結果

 白ワインの香気成分を対象としたHS-GC/MS法およびTD-GC/MS法の比較クロマトグラムを図3に示しました。TD-GC/MS法はHS-GC/MS法に比べて極めて高い濃縮効果が認められました。
 表1にTenax捕集管に濃縮した香気成分のにおい嗅ぎ分析結果をまとめ、図3のクロマトグラム上にパネル3名(A, B, C)の平均臭気強度をでプロットしました。香気成分の検出量と、人のにおいの感じ方(臭気強度)は一致しないことが多くあります。複数名のパネルの結果から、香気成分のにおいの感じ方には個人差があることがわかります。

 当社では、白ワインに限らず、香気成分などさまざまな “におい” を対象とした立会分析を行っており、技術スタッフとともに、お客様に実試料のにおい嗅ぎ分析を実施していただくことが可能です。お気軽にご相談ください。

図3 白ワイン香気成分のクロマトグラムとにおい嗅ぎ分析による平均臭気強度

図3 白ワイン香気成分のクロマトグラムとにおい嗅ぎ分析による平均臭気強度

6段階臭気強度表記

表1 Tenax捕集管に濃縮した白ワイン香気成分のにおい嗅ぎ分析結果

表1 Tenax捕集管に濃縮した白ワイン香気成分のにおい嗅ぎ分析結果

2020.02 428

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