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焙煎度の異なるコーヒー豆の細孔分布測定

2014年11月18日更新

概要

 コーヒー豆は、焙煎度の違いによって内部の細孔構造が変化します。
 水銀圧入法により、生豆、中煎り豆、深煎り豆の細孔分布測定を行い、その変化を確認しました。

試料

     市販のコーヒー豆(生豆、中煎り豆、深煎り豆)

分析・試験方法

水銀圧入法による細孔分布測定

  コーヒー豆2~3粒を5ccセルに採取し、細孔直径0.003-60μmの範囲で測定を行いました。

分析・試験結果

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図1. コーヒー豆の細孔分布

図1に得られた細孔分布の比較を示します。

生豆には、明確な細孔分布はなく、焙煎度の異なる2種類の焙煎豆は同等の細孔直径範囲にシャープな分布が現れました。

この細孔分布を細孔直径0.01-1μmの範囲で解析した結果、生豆の細孔容積は非常に少なく、焙煎豆は焙煎度が高いほど、細孔容積、気孔率が増加していることがわかります(表1)。

表1 コーヒー豆の細孔分布測定結果
試料 細孔直径0.01~1μm
細孔容積
(mL/g)
メディアン径
(μm)
モード径
(μm)
気孔率
(%)
生豆 0.03 0.057 0.083 4
中煎り豆 0.56 0.043 0.046 43
深煎り豆 0.71 0.048 0.052 46

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