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錠剤(1錠そのまま)の比表面積・細孔分布測定
 錠剤の崩壊性、溶解性は、細孔構造や比表面積などの物理的性質と密接な関係があると言われています。
 比表面積の測定法としてガス吸着法がありますが、錠剤はその形状や大きさから、破壊せずにそのままの状態でセルへ採取できない場合があります。当社では錠剤1錠をまるごと測定できる特殊セルを作製しました。
 今回はそのセルを用いてガス吸着法による比表面積測定を行った事例を紹介します。また、大容量セルを用いた水銀圧入法による細孔分布測定も行いました。

■測定原理
レーザ回折式粒子径分布測定装置
    錠剤 直径約2cm×高さ約1.1cm

  比表面積測定:N2ガス吸着法(オリジナル特殊セル使用)
  細孔分布測定:水銀圧入法(大容量セル使用)

試料調製
  直径約2cm、高さ約1.1cmの錠剤
  比表面積測定
 
試料を破壊せずにそのままの状態で、室温で、約15時間減圧脱気した後、
N2ガス吸着法で吸脱着等温線を測定しました。
  細孔分布測定
 
比表面積測定後の試料をそのままの状態で大容量セルに採取し、
水銀圧入法で測定しました。


■測定結果
 図1にN2ガス吸着法で測定した吸脱着等温線を示します。多点BET法での比表面積値は1錠あたり3.2m2(0.54m2/g)で、この等温線から試料に微細孔は無く、ガス吸着法では測定できないマクロな細孔(細孔直径100nm以上)が存在することがわかります。
 図2に水銀圧入法で測定した細孔分布を示します。
 細孔は約0.02〜8μmに広く分布しており、この範囲の試料1錠あたりの細孔容積は0.45mL、気孔率は約13%でした。
 このように1錠あたりのキャラクタリゼーションには、1錠そのままを採取できるセルが有効です。

   
  図1 N2ガス吸着法による吸脱着等温線   図2 水銀圧入法による細孔分布