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炭素繊維強化樹脂(CFRP)のパンクチャ衝撃試験

2015年05月18日更新

概要

 従来は静的強度だけであった材料強度評価のチェックポイントも、衝撃破壊特性の範囲まで広がってきています。また、材料の衝撃破壊特性は、製品材料選定と品質管理用の基礎データに採用され、製品開発の効率・製品信頼性を高める目的で大いに利用されています。
 高速パンクチャ衝撃試験機HITS-P10及び高速度カメラHPV-2を用い、CFRPの衝撃物性評価と破断性状の観察を同時に行った例を紹介します。

試料

■測定対象

樹脂・複合材料・金属箔などの試験片

分析・試験装置

使用機器

■使用機器

高速パンクチャ衝撃試験機 HITS-PX (島津製作所製)

■特徴

樹脂・複合材料・金属箔などの試験片のパンクチャ衝撃試験が可能
静的(0.1mm/sec)から動的(20m/sec)まで広範囲の試験に対応
衝撃対応設計で振動ノイズを低減
-40℃~+150℃の温度範囲での試験が可能
写真 試験外観図

写真 試験外観図

■使用機器の仕様

項目 詳細内容
試験力 Max.10kN
負荷速度範囲 0.1mm/sec~20m/sec
サンプリング間隔 Max.1μsec
温度範囲 -40℃~+150℃
試験規格 ISO 6603-2、ASTM D 3763-06

分析・試験事例

CFRPを負荷速度10m/sec条件にて、パンクチャ衝撃試験を行いました。

図1 試験力ーピストン変位線図

図1 試験力ーピストン変位線図

表1 パンクチャ衝撃試結果

最大点試験力 (kN) 最大点ピストン変位 (mm) パンクチャ点 エネルギー(J)
3.38 3.3 18.06

また、高速度カメラにて試験時の様子を撮影しました。
破壊時の挙動が克明に捉えられていることが分かります。

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