

新型コロナウイルス感染症のクラスター発生未然防止に貢献 2階建て検査システム「京都モデル」の実証試験を開始します
2021年3月18日更新
新型コロナウイルス感染症のクラスター発生未然防止に貢献
2階建て検査システム「京都モデル」の実証試験を開始します
下水に含まれる新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のPCR検査によって対象集団の感染状況を監視し、陽性反応がある場合にはヒト検査で感染者を特定する検査システム「京都モデル」の実証試験を開始しました。
当社は、京都大学の田中宏明教授、井原賢助教、金沢大学の本多了准教授、富山県立大学の端昭彦講師と「京都モデル」の基礎技術の確立に取り組んできました。京都府・京都市の協力のもと実証試験に取り組み、社会実装を目指します。
検査対象が下水とヒトという2階建ての検査システム「京都モデル」では、無症状や発症前の感染者の早期発見を通じてクラスター発生の未然防止に役立つと考えられ、特に重症化しやすい高齢者施設や医療機関、宿泊施設などにおける定期的なモニタリングにより有効に機能する事が期待されます。「京都モデル」の全体像は、図1のとおりです。

図1 「京都モデル」の全体像
「京都モデル」の運用例は図2のとおりです。

図2 京都モデル運用例
① | 事前に施設を訪問し、マンホールの位置や形状等を確認します。あわせて施設利用者の人数規模や大規模な排水が発生するタイミング等をヒアリングします。 |
② | 施設に応じた採取計画を立案するとともに、テイラーメイドなサンプラーを製作します。 |
③ | 可能な頻度で定期的に下水を採水し、PCR検査を行います。 下水で不検出の場合は定期的なモニタリングを継続し、下水で陽性反応が出た場合はヒト検査を実施し、無症状感染者や発症前感染者を特定します。 |
当社では、「下水中の新型コロナウイルス遺伝子検出マニュアル(暫定版)」*1に従い、ポリエチレングリコール沈殿法(PEG沈殿法)および新型コロナウイルス検出試薬キット(島津製作所製)による検出が可能です。
*1(公社)日本水環境学会COVID-19タスクフォースが作成し、2020年12月15日に公表。
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