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医療用具や容器からの溶出物評価(E&L)

概要

 生体に適用する医療用具や医薬品容器において、それらから生体へ移行の可能性がある成分として、金属元素やプラスチック、ガラス、ゴム等に含まれる可塑剤等の様々な物質があります。
 製剤包装容器(シート)や輸液バックなどから、内容物への成分移行の有無を確認します。また、温湿度や光による容器劣化を強制的に施し、輸送時の苛酷条件や長期保管を想定したリスク評価も可能です。

溶出物・浸出物(E&L)の評価

 溶出物とは、一定条件下で材料成分が溶出する可能性のある混合物(容器溶出物)、浸出物とは、通常の保存条件下で材料成分が薬剤に浸み出した混合物(製剤中不純物)です。
 E&Lの評価手法は、各国規制当局がICHガイドラインQ3Eにて医薬品の容器等から溶け出た不純物の測定法・管理基準のガイドライン作成を目指すことが合意されましたが、具体的な分析、評価方法は示されていない状況です。

分析・試験方法

<実施フロー>

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<分析手法>

分析対象 有機化合物 無機化合物
揮発性 難揮発性
分析装置 HS-GC(/MS),TD-GC/MS,GC-MS,LC,LC-MS(/MS) ICP,ICP-MS
その他装置 IR、Py-GC/MS、ラマン分光分析、EDXなど

当社では、製剤包装容器などからの溶出物試験、製品・製剤中の不純物分析として移行成分の定性、定量分析を実施しています。 また、温湿度や光による容器劣化を強制的に施し、輸送時の苛酷条件や長期保管による影響を想定したリスク評価も可能です。 

分析・試験事例

<実施例>

容器
  • 材料からの溶出物分析
  • 薬剤投与ライン基剤
  • 貼付剤基剤
  • 輸液バック
  • 製剤シリンジ
製品
  • 製剤中の不純物(浸出物)分析
  • 製剤中の残留溶媒(定性、定量)
  • 製剤中の特定成分(ターゲット)定量分析

 

    元素(金属)分析
    強制劣化によるリスク評価

関連情報

業務案内

20150615