概要


イメージングMS
概要
2013年顕微鏡による形態観察と、質量分析計による構造解析を一体化した、新しいタイプの分析装置“iMScope”が島津製作所より販売されました。
顕微鏡で観察された高解像度の形態画像と、質量分析計によって測定された分子の分布画像の異なる2つの原理から検出された画像を重ね合わせた イメージング質量分析画像を解析することで、研究はより迅速になり、正確な結果が期待されます。
特徴・用途
~あらゆる分野の研究の最前線へ~
● Pharmaceuticals(医薬品関連)
- 薬物動態解析
- 未変化体/代謝物の分布計測
- 薬効/薬理機構研究
- 毒性メカニズム解析
- DDS研究
● Medical Research(医学研究)
- バイオマーカー探索
- 脂質分析
- 代謝物分析
- 病態解析(病理研究)
- 微細構造解析
<イメージングMSとは>
組織切片上でダイレクトに質量分析を行うことで、生体分子や投与薬剤を直接検出し 生体組織上における目的化合物の分布を画像として表示する技術です。

分析・試験事例
<測定実施例>
● イメージングMSを用いたマーカー探索手法
近年MALDI法による質量分析を用いて生体組織切片から直接、対象とする生体分子 (低分子代謝産物,脂質,ペプチドやタンパク質など)を解析する方法が注目を集めており、 疾病部位におけるバイオマーカー探索への応用が期待されています。
また疾患バイオマーカー探索においては病変部位と正常部位間でのMSシグナルの変動を比較して、 バイオマーカーとしての特徴的なMSシグナルの探索が行われます。
また疾患バイオマーカー探索においては病変部位と正常部位間でのMSシグナルの変動を比較して、 バイオマーカーとしての特徴的なMSシグナルの探索が行われます。

<高空間分解能の必要性>
● 網膜
網膜色素上皮層を可視化するためには10 μm以下の空間分解能が必要


<試験の流れ>

● 提供試料
試料は8-12μm厚の切片を、ITOコートスライドガラスに載せてご提供いただきます。
● 切片作製
切片はお客様に作製して頂いていますが、困難な場合はお問合せください。
● 保存方法
切片安定状態で-80℃(ディープフリーザー)
● 送付方法
発泡スチロール容器にドライアイスを入れ冷凍便で送付ください。
● 分析条件
対象物質の指定および測定プロトコルの協議
● 解析方法
試験内容により下記の解析を別途承っています。詳細はご相談ください。
・ | ROI解析 | : | 指定した領域間でt検定を行い、差異の見られるピークを抽出する解析法 |
・ | HCA解析 | : | 分布の類似したマスイメージをグループ化する解析方法 |
・ | PCA解析 | : | 主成分解析.画像解析により特徴的なパターンを見つけ出し、 特異的な分布を持つ分子や相関にある 分子を見出す解析方法 |
■ 注意点
感染性の疑われる検体については、実施可否の確認の為、事前連絡をお願いします。
20201019
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