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トップ > 業務案内 > 環境汚染物質の分析 POPsなど有機ハロゲン化合物の分析 短鎖塩素化パラフィン(SCCPs)
POPsなど有機ハロゲン化合物の分析
MCCP中のSCCPの分析について
中鎖塩素化パラフィン(MCCP)を製造又は輸入しようとする場合(既に製造又は輸入している場合も含む。)は、副生(非意図的に混入)するSCCPの含有濃度を確認する必要があります。
MCCP中のSCCPの分析について、お気軽にご相談ください。
PBB/PBDE
 短鎖塩素化パラフィン(SCCPs)は、主に金属加工油や電線被膜等の塩ビの可塑剤等として使用されてきましたが、難分解性、高蓄積性であり、人や生物への毒性を有することから、2017年4月に開催されたPOPs条約第8回締約国会議(COP8)で同条約の附属書A(廃絶)に追加されることが決定されました。また、国内では2018年4月に化審法の第一種特定化学物質に指定され、製造・輸入等が原則禁止されました。
 当社は、国内外の有識者とともに短鎖塩素化パラフィン(SCCPs)の分析方法の確立に取り組み、各媒体(環境試料、生体試料、製品試料中等)における高感度、高精度の分析方法を確立しています。環境中や生体中のモニタリング、材料や製品中の含有量分析、SCCPs含有廃棄物の分解処理実験における分析など、実績も豊富です。お気軽にご相談ください。

■塩素化パラフィン、短鎖塩素化パラフィン(SCCPs)とは
 塩素化パラフィン(CP)は、直鎖状の炭化水素を塩素置換した化合物の総称で、炭素数と塩素化率の異なる混合物です。炭素数によって短鎖(SCCPs,炭素数10〜13)、中鎖(MCCPs,炭素数14〜17)、長鎖(LCCPs,炭素数18〜)に分類されます。
 SCCPsは、主に金属加工用途、電線被膜等の塩ビの可塑剤、塗料、接着剤及びシーラント、皮革加脂剤、難燃剤等として使用されてきました。SCCPsについて規制が開始されたことにより、MCCPsや他のCP 混合物が多くの用途でSCCPs の代替物質として使用されるようになっています。MCCPsや他のCP混合物の製造時にSCCPsが非意図的に生成されることがあるため、こうした非意図的生成物への対応も必要となります。


  Wikipediaより引用
Dnn87、Kmetal.jpg   Wikipediaより引用
ちゃたま、EM-EEFケーブル(2.0mm×3心)  
  写真左・中央:Wikipediaより引用

規制等
 国際的には、残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)第8回締約国会議(COP8)で同条約の附属書A(廃絶)に追加されることが決定されました。
 国内では、2018年4月に化審法の第一種特定化学物質に指定され、製造及び輸入等の原則禁止等の措置が講じられています。SCCPsが使用されている6種類の製品(塗料(防水性かつ難燃性のもの)、樹脂・ゴム用可塑剤、接着剤及びシーラント、皮革用加脂剤、繊維用難燃処理薬剤、潤滑油・切削油及び作動油)の輸入禁止措置が2018年10月より施行されています。

 なお、一部MCCPsについては、副生(非意図的に混入)するSCCPsが微量に含まれることが一般的に認識されているため、MCCPsを製造又は輸入しようとする場合(既に製造又は輸入している場合も含む。)は、SCCPsの含有濃度の確認が必要となります。

 中鎖塩素化パラフィンに副生している短鎖塩素化パラフィンの取扱いについて(2018年3月)
 http://www.env.go.jp/chemi/kagaku/index/bat.html[環境省HPへ]

 上記について規制対象となるSCCPsは「炭素数が10から13までのものであって、塩素の含有量が全重量の48パーセントを超えるものに限る。」とされています。
       <規制対象物質の構造の例>

 
  図 SCCPs 化合物の構造例(C10H17Cl5 とC13H22Cl6
  (POPs条約リスク管理評価書より)

分析方法について
 SCCPsは炭素数と塩素化率の異なる数千とも言われる異性体から構成される複雑な混合物であり、これを分離分析するためには高い分析技術力・解析力が求められるため、高難易度な分析と位置づけられます。特にMCCPs中に副生(非意図的に混入)するSCCPsの測定は、高い濃度で存在するMCCPsがSCCPs測定に影響を及ぼす(過大評価する)ため、その難易度は一層高くなり、豊富な経験に裏付けられた匠の技によりこの影響を最小化する事が、誤判定を防ぐ上で極めて重要です。
 当社では、確かな実績に裏付けされた高度な前処理技術と最高クラスの分析装置によってMCCPsとSCCPsの分離分析を可能にしています。
 以下にSCCPsの理論上の異性体数とクロマトグラムの例を示します。

  表 SCCPsの理論上の異性体数(炭素1原子に対し塩素1原子置換と限定)
 

 

 

 
  図 SCCPsの測定例 (マスクロマトグラム)
実績
 環境省の「POPs残留状況の監視事業(大気、生物)(通称POPsモニタリング調査)」では、2017年度より測定対象項目にSCCPsが追加されています。
 当社は、大気・生物試料中のこれらSCCPsの分析法を確立し、この大規模調査に貢献しています。こうした環境中のモニタリングだけでなく、材料や製品中の含有量分析や、SCCPs含有廃棄物の分解処理実験における分析なども受託しています。この他、多くの公的研究機関や大学などからもSCCPs関連調査を受託しています。 お気軽にご相談ください。

■研究発表実績
1. 松神秀徳 ,KUMAR K S ,大井悦雅 ,高菅卓三 (島津テクノリサーチ) ,飯野福哉 (産業技術総合研), 中西準子 (産業技術総合研):「短鎖塩素化パラフィンのHRGC/HRMS-ECNI法による分析方法の検討」(第6回 日本内分泌かく乱化学物質学会研究発表会, 2003)
2. Takasuga, T., Iino, F., Abe, M., Yoshida, K., Nakanishi, J. and Senthilkumar, K.: Preliminary study of polychlorinated n-alkanes in standard mixtures, river water samples from Japan by BY HRGC-HRMS with negative ion chemical ionization. Organo Halogen Compounds, 60, 424-427 (2003).
3. Matsukami, H., Iino, F., Senthilkumar, K., Ohi, E., Takasuga, T. and Nakanishi, J.: Contamination profiles of short-chain polychlorinated n-alkanes in foodstuff samples from Japan. Organo Halogen Compounds, 66, 2008-2014 (2004).
4. Iino, F., Takasuga, T., Senthilkumar, K., Nakamura, N. and Nakanishi, J., (2005): Risk Assessment of Short-Chain Chlorinated Paraffins in Japan Based on the First Market Basket Study and Species Sensitivity Distributions. Environ. Sci. Technol., 39(3), 859-866.
5. 松神秀徳 ,苗田千尋 ,大井悦雅 ,高菅卓三 (島津テクノリサーチ):「大気中の短鎖塩素化パラフィンのGC-HRMS(NCI)法を用いた分析」(第12回 日本内分泌かく乱化学物質学会研究発表会, 2009)
6. Matsukami, H., Nakamura, A., Ohi, E., Takahashi, S., Isobe, T., Tanabe, S. and Takasuga,T. (2009): Short Chain Chlorinated Paraffins in Blubber of Striped Dolphins from Japan : High Sensitivity and Precise Quantification Method by Gas Chromatography–High Resolution Mass Spectrometry. Organohalogen Compounds; 71, 2359-2362 (2009).
7. 松神秀徳 ,苗田千尋 ,大井悦雅 ,高菅卓三 (島津テクノリサーチ):「大気中の短鎖塩素化パラフィンのGC-HRMS(NCI)法を用いた分析」(第19回環境化学討論会, 2010)
8. 松神秀徳 ,苗田千尋 ,大井悦雅 ,高菅卓三 (島津テクノリサーチ):「環境試料中の短鎖塩素化パラフィンの分析」(第13回 日本水環境学会シンポジウム, 2010)
9. Takasuga, T., Nouda, C., Matsukami, H., Takemori, H., Harada, K., Fujii, Y., Hitomi, T., Watanabe, T., Yang, H-R., Moon, C-S., Wang, P. and Koizumi, A.: POPs in dietary samples from CHINA, KOREA and JAPAN –Trends of legacy & New POPs compared to POPs candidates. Organohalogen Compounds, 72, 1050-1055 (2010).
10. Takasuga T, Matsukami H, Nouda C, Harada K, Koizumi A (2011), Analysis of Short-Chain Chlorinated Paraffins (SCCPS) by GC-HRMS (NCI) With GC-HRTOF-MS Applied Food Sample. Organohalogen Compounds, 73, 981-984(2011)
11. Takasuga, T, Nakano, T, Shibata, Y, ; Unintentional POPs (PCBs, PCBz, PCNs) contamination in articles containing chlorinated paraffins and related impacted chlorinated paraffin products, Organohalogen Compounds, 74, 1437-1440(2012)
12. Takasuga, T., Nakano, T., Shibata, Y. (2013): Unintentional POPs contamination of chemicals considering the large volumes production of chlorinated paraffins (CPs).  33rd International Symposium on Halogenated Persistent Organic Pollutants (DIOXIN 2013), Daegu, Korea August, Abstract Book, Organohalogen Compounds, 75,
13. Takasuga T, Nouda C, Harada K and Koizumi A (2013) : SCCPs contamination of food and mothers milk in East Asian region. 33rd International Symposium on Halogenated Persistent Organic Pollutants (DIOXIN 2013), Daegu, Korea August, Abstract Book, Organohalogen Compounds, 75,
14. 高菅卓三 ,苗田千尋 (島津テクノリサーチ), 原田浩二 (京大 大学院医学研究科), 小泉昭夫 (京大 大学院医学研究科):「短鎖塩素化パラフィンのトピックと環境化学的問題点(日本・韓国・中国における調査結果)」(第22回環境化学討論会, 2013)
15. 苗田千尋 (島津テクノリサーチ), 原田浩二 (京大 大学院医学研究科), 高菅卓三 (島津テクノリサーチ), 小泉昭夫 (京大 大学院医学研究科):「短鎖塩素化パラフィンの日本・韓国・中国の食品・母乳における調査結果」(第22回環境化学討論会, 2013)
16. 高菅 卓三,中野 武,柴田 康行(2013);塩素化パラフィンの非意図的POPs 汚染 −生産量急増の化成品の不純物の課題− 環境化学23 (3), 115-121
17. Kouji H. Harada, Takumi Takasuga, Toshiaki Hitomi, Peiyu Wang, Hidenori Matsukami, and Akio Koizumi, (2011): Dietary Exposure to Short-Chain Chlorinated Paraffins Has Increased in Beijing, China. Environ. Sci. Technol., 45(16):7019-7027
18. Cao Y, Harada KH, Liu W, Yan J, Zhao C, Niisoe T, Adachi A, Fujii Y, Nouda C, Takasuga T, Koizumi A. (2015) :  Short-chain chlorinated paraffins in cooking oil and related products from China. Chemosphere 138:104-111
19. Cao Y, Harada KH, Hitomi T, Niisoe T, Wang P, Shi Y, Yang HR, Takasuga T, Koizumi A. (2017);Lactational exposure to short-chain chlorinated paraffins in China, Korea, and Japan. Chemosphere. 173:43-48

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