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におい嗅ぎ-GC/MSによる生活環境で感じられる不快なにおいの評価
 生活環境の中で感じられるにおいは、大きく分けると、不快なもの・芳香といわれるような香り付けによる良いにおいになります。
 今回は洗濯に関わる不快なにおいと、良い香りについて、におい嗅ぎ-GC/MSを用いた測定事例を紹介します。

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■洗濯槽のにおい
 日常生活の中で気になるにおいの一つに、「洗濯槽のにおい」があります。その洗濯槽のにおいをにおい嗅ぎGC-MSを用いて測定しました。
■試験情報
 測定は市販の除菌洗浄剤使用前後で行いました。その試験条件を表1に、洗濯槽の様子を図1に示します。
  表1 試験条件    
  洗濯機 約11年使用


条件 1工程水洗した後、洗濯槽の蓋を閉め採取
気温30℃ 湿度80%
臭気 生臭い臭気、硫黄系臭気
臭気強度3.5〜4


条件 除菌剤を1本入れ60分間放置後、1工程水洗し、
更に1工程水洗した後、ネットの汚れ等を取り除き、
洗濯槽の蓋を閉め採取
気温26℃、湿度79%
臭気 薬品臭(除菌剤臭)、弱い硫黄系臭気
臭気強度2〜2.5

 
      図1 洗濯槽の様子
■におい嗅ぎ-GC/MSによる測定結果
除菌洗浄剤使用前の洗濯槽の測定結果を図2に、使用後を図3に示します。
図2 洗濯槽(除菌洗浄前)のクロマトグラム
図2 洗濯槽(除菌洗浄前)のクロマトグラム

図3 洗濯槽(除菌洗浄後)のクロマトグラム
図3 洗濯槽(除菌洗浄後)のクロマトグラム

 測定の結果、様々なにおいが確認されましたが、その多くは「甘いにおい」でした。
 なお、「甘いにおい」と感じたほとんどは香料成分であり、これらは洗濯時に使用される洗剤やその洗剤カス、柔軟剤などからの由来であると考えられました。不快なにおいとして強く感じたのは、代表的なカビ様臭成分である2,4,6-トリクロロアニソールや同様にカビ様臭や水垢様臭として感じたケトン類化合物、アルデヒド類化合物、溶剤様臭と感じた炭化水素類化合物、刺激的なにおいとして感じたナフタレン様化合物などでした。
 また、除菌洗浄前後のクロマトグラムを比較すると、ピーク全体の強度は除菌後で減少しており、除菌前に不快と感じたにおいも感じなくなる、もしくはそのにおいの強度が低下する傾向が見られ、調査時の人の嗅覚の評価とも一致しました。