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星の砂と太陽の砂の細孔分布測定およびSEM観察

2011年05月25日更新

概要

 沖縄の海岸などに存在する「星の砂」「太陽の砂」は岩石の風化に由来する通常の砂とは異なり、 有孔虫という原生生物の殻が乾燥したもので、表面に微細な孔が存在します。これらの砂の形状の違いは有孔虫の種類によるものです。  この2種類の砂について、水銀圧入法による細孔分布測定と走査型電子顕微鏡による表面観察の事例を紹介します。

分析・試験事例

■細孔分布測定

 水銀圧入法により、2種類の砂について細孔分布測定を行いました。 この方法では、細孔分布や細孔容積等を詳細に測定することが可能です。
 得られた細孔分布を下図に示します。「星の砂」は約4μm、「太陽の砂」は約10μm付近の細孔直径を多く有することがわかります。 また、「星の砂」はシャープな分布がみられ、これは大きさの揃った細孔を持っていることを表しています。

mar

水銀圧入法による細孔分布

■表面観察

 走査型電子顕微鏡を用いて2種類の砂の表面の二次電子像観察を行いました。 その結果、中心付近は、「星の砂」の細孔が「太陽の砂」よりも小さく、表面状態の違いが明瞭に分かります。

星の砂
ho

全体像(×40)

ho

中心付近(×500)

ho

エッジ付近(×500)

太陽の砂
ta

全体像(×35)

ta

中心付近(×500)

ta

エッジ付近(×250)

関連情報