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ICP質量分析法による血漿中のシスプラチン定量

2015年10月19日更新

概要

 シスプラチンは、構造式cis-[PtCl2(NH3)2]で表される白金錯体で、抗がん剤として幅広く使用されています。
 ICP質量分析法により白金(Pt)を測定することにより、少量の試料からppbオーダー以下の濃度レベルでシスプラチンを定量することが可能です。

分析・試験方法

	図1 測定フロー

    図1 測定フロー

分析・試験結果

 血漿試料50μLを使用してシスプラチンを定量した結果と、検量線の一例を示します。

  試行数
n
Pt濃度(平均)
ng/mL(ppb)
シスプラチン換算
ng/mL(ppb)
RSD(%) 回収率(%)
空試験 6 ND ND - -
血漿試料 12 ND ND - -
添加試験※ 8 88 136 2.2 97
検出限界 - 3.6 5.6 - -
定量下限 - 12 19 - -

※シスプラチン原薬を水に溶解したものを、血漿試料に対して140ng/mLとなるよう添加して実施

 

図2 検量線(Ptとして0.2~20ng/mL)

 図2 検量線(Ptとして0.2~20ng/mL)

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