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CFRP材の疲労試験及び高速度カメラ撮影・DIC解析

2017年08月21日更新

概要

 炭素繊維強化プラスチック(CFRP)などの複合材料は、複雑な構造を有しているものが多く、面的な評価が必要となっています。その他、複雑な形状の部品や実製品においても、応力集中部の特定やひずみ分布の特定などのニーズがあります。 高速度ビデオカメラによる破壊状況の観察や、DIC(画像相関)解析を行った事例をご紹介します。

試料

 CFPR材

分析・試験装置

試験機 油圧サーボ式疲労・耐久試験機 EHF-LV
高速度カメラ FASTCAM Mini AX200
試験力 200N~2000N
試験周波数 10Hz
試験片 CFRP
撮影速度 6400fps

分析・試験方法

試験の様子

試験の様子

CFPR材の疲労試験を、下記試験条件で行い、
その様子を高速度ビデオカメラで撮影しました。
その撮影データのDIC解析を行いました。

分析・試験結果

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疲労試験では、徐々に変位量が大きくなり、
3000サイクルで、変位量が0.7mmに達したところで破断しました。

高速度ビデオカメラで撮影したデータを用いて、試験片の変形挙動が解析できる3次元DIC解析を行ないました。

矢印で示した赤色部が応力集中部と考えられる箇所です。試料の破断面を確認すると、DIC解析結果の”応力集中部”と実際の”破断の起点”が一致していることが分かりました。

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1サイクル分の挙動のDIC解析データ抜粋を示します。

高速度カメラは超高速領域で起こる現象を”可視化“することにより、さまざまな製品開発、材料開発に貢献することができます。 脆性的な破壊が起きる複合材・ガラスの破壊挙動、高速引張試験、面衝撃試験、及び疲労試験の挙動を捉えるには高速度カメラによる撮影が有効です。 さらに、超高速領域での挙動の観察により不具合解析にも有効です。

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