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におい嗅ぎ-GCMSを用いたダンボールの異臭成分(付臭成分)の同定
 「におい」を有する成分は様々ですが、その成分量とにおいの強度(人の嗅覚による感覚量)は比例関係ではありません。成分によっては、わずかな存在でも非常に強いにおいを有し、異臭の原因となります。
におい嗅ぎ-GCMSは様々な成分から構成される「におい」をGC部で単一成分に分離し、MS部で定性、スニファー部で嗅覚(人の鼻)によるにおい確認が同時に行える装置です。
 におい嗅ぎ-GCMSを用いた異臭成分の同定事例を紹介します。
におい嗅ぎの図

■測定対象試料
 倉庫に長期間保管されていた商品を持ち出したところ、カビのようなニオイがした。ニオイの元は商品ではなく、商品を梱包しているダンボールからと感じた。このダンボールから感じるカビのようなニオイがどういった成分であるかを確認するため、ダンボールを測定対象試料とした。
■測定結果
 試料をにおい嗅ぎGCMSで測定したところ、においとしてカビ臭が確認されました。
 しかし、クロマトグラム上ではピークが確認されませんでした。
 一般的にカビ臭物質は非常に嗅覚閾値*の低い物質と言われています。
 * 嗅覚閾値:においを感じる最小濃度

  クロマト(カビ臭のピークが確認用)
 
  拡大クロマトグラム

 試料を測定したクロマトグラム上ではピークは確認できませんでしたが、カビ臭の標準品を測定した結果と比較すると、「カビ臭」を感じた保持時間と同じ保持時間に2,4,6-トリクロロアニソール、2,4,6-トリブロモアニソールが確認され、においの質などから、これらの成分が異臭の原因でないかと推定されました。
 におい嗅ぎ-GCMSを用いることで異臭のにおい質の確認と成分の同定が同時に行え、その原因対策に役立てることが可能です。