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ヘッドスペースGCMS法による高マトリックス(化粧品)中のメタノール測定
 通常化粧品や食品には、マトリックス(試料に共存する分析種以外のもの)が多量に含まれており、特定の成分の定量分析を行う際には、溶媒希釈注入法では定量性が得られにくい傾向にあります。 メタノールは化粧品基準(平成12年厚生省告示第331号)において配合禁止成分(ネガティブリスト)の一つとして定められていますが、今回は化粧品中のメタノール測定について、マトリックス効果の低減に有効な標準添加-ヘッドスペースGCMS法を用いた、事例をご紹介します。

ヘッドスペースGCMS分析装置
ヘッドスペースGCMS分析装置
■実試料測定
 ヘッドスペース法で化粧品(化粧水)中のメタノールを分析した結果、化粧品からメタノールは検出されませんでした。

図1 クロマトグラム(化粧品中のメタノール分析)
図1 クロマトグラム(化粧品中のメタノール分析)
■添加回収試験
 メタノールが非含有であることを確認した化粧品(化粧水)に既知量のメタノールと内部標準物質を添加後、ヘッドスペース装置で一定時間バイアル瓶を加温後、バイアル瓶内の気相部分をGCMS分析装置に導入し、標準添加法を用いたメタノールの添加回収試験を行いました。
 メタノール50ppm(μg/g)を添加した化粧品のクロマトグラムを図2に、標準添加法で作成したメタノールの検量線を図3に示します。

図2 クロマトグラム(メタノール50ppm添加)   図3 検量線(標準添加法)
図2 クロマトグラム(メタノール50ppm添加)   図3 検量線(標準添加法)

 ヘッドスペースGCMS法の適用により、化粧品のような高マトリックス試料においても、明瞭なクロマトグラムが得られ、添加量との良好な相関性が得られました。
 メタノール50ppm(μg/g)を添加した化粧品の繰返し測定結果を表1に示します。本法のメタノール測定結果は、平均回収率=100.4(%)、CV値=1.5(%)となり、極めて良好な結果が得られました。


 
表1 添加回収試験結果
化粧品試料 回収率(%)
n1 100.3
n2 98.2
n3 99.9
n4 101.9
n5 101.7
平均回収率(%) 100.4
CV値(%) 1.5