概要
動的試験(疲労試験・耐久試験など)
概要
動的試験(Dynamic test)とは
動的試験は、静的試験と比較して力を加える速度や周波数が速い試験のことです。 実使用環境下で想定される衝撃や疲労を与えたときに生じるひずみや変形の量 などの、 動的性質を評価する試験です。
静的試験はこちらのページをご覧ください。
疲労試験、耐久試験 (Fatigue Test、Endurance test)とは
疲労試験、耐久試験は試験片や製品に一定の周波数で負荷をかけ続け、破断するまで の回数を調べる試験です。 引張、圧縮、曲げなどの試験方法があり、試験結果は縦軸に応力振幅、横軸に破断回数 を取るS-N曲線(Stress-Number Curve)というグラフによって表されます。 疲労限度に安全率を考慮して、許容応力を決めることで安全な疲労強度設計に活用されています。
試験片形状はJIS、ISO、ASTM規格などに即したダンベル形状や短冊形状が一般的ですが、 お客様の実製品に合わせた治具の設計製作も対応可能です。
疲労破壊とは
材料が長期間にわたって繰り返し応力を受けると、負荷応力が材料の引張強度より小さい場合でも、き裂が発生し最終的に割れに至ることがあります。 この現象のことを疲労破壊といいます。 あらゆる産業分野において繰り返し負荷を受ける材料や製品は疲労、耐久試験評価が欠かせません。
鉄鋼材料では、繰り返し負荷をかけても破断しない限界の応力があり、この応力を疲労限度といいます。
さまざまな疲労状況を想定し、繰り返し負荷をかけることによって、疲労強度設計に役立つデータの取得が可能です。
- ■破断する場合
何サイクルで破断するか?⇒疲労寿命 - ■破断に至らない場合
破断しない応力は?⇒疲労限度
分析・試験装置
動力源 | 電磁式 | |
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機種名 | フィルムや細線などの低容量の疲労評価が得意 | |
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MMT-250NV-10 | EMT-1kNV-30 | |
電磁式微小試験機 | 電磁式疲労耐久システム | |
マイクロサーボMMT | サーボパルサEMT | |
動的最大試験力 | ±250 N | ±1 kN |
ピストンストローク | ±10 mm | ±30 mm |
トルク | ─ | ─ |
角度 | ─ | ─ |
温度範囲 | 通常 | 通常 |
湿度範囲 | ─ | ─ |
試験対象 | フィルム・金属箔・金属細線・ゴム・プリント基板 など |
動力源 | 油圧式 | |||
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機種名 | 最大100kNまでの疲労評価・部品や製品などの実物評価も可能 | |||
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恒温恒湿 |
恒温+高容量 |
恒温+高容量+ねじり |
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EHF-LV20kN | EHF-UV20kN特型 | EHF-UV100kN | EHF-EV100kN TV1kNm | |
油圧サーボ式疲労耐久試験機 | ||||
Lシリーズ | Uシリーズ | Eシリーズ | ||
動的最大試験力 | ±20 kN | ±20 kN | ±100 kN | ±100 kN |
ピストンストローク | ±25 mm | ±50 mm | ±50 mm | ±25 mm |
トルク | ─ | ─ | ─ | ±1 kNm |
角度 | ─ | ─ | ─ | ±50 deg |
温度範囲 | 通常 | -60℃~250℃ | -60℃~250℃ | -60℃~250℃ |
湿度範囲 | ─ | 20~40℃:40~95% 40~95℃:20~95% |
─ | ─ |
試験対象 | 樹脂材料・金属材料・複合材料・部品・実製品 など |
分析・試験方法
治具の選定
試験には、試験片や部品、実製品を固定する治具が必要です。当社では一般的な平板状、丸棒状試験片の固定治具はもちろん、細線の引張疲労試験や、3点曲げ疲労試験の治具もご用意しています。
お客様の部品や実製品に対応する治具作製も、短納期・低価格で対応可能です。 お気軽にご相談ください。
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20210720