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放散試験
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自動車内装材から発生する揮発性有機化合物(VOC)の分析
■概要
 近年、シックハウス症候群の問題を発端に、住環境における揮発性有機化合物(VOC)の対策が進められるようになりました。
このような社会的背景から、自動車メーカー各社は、自動車の社内環境におけるVOC発生量について問題視するようになり、2007年度から販売される新型自動車を対象に、 自動車内装材におけるVOC発生量の低減を図っていく事を明らかにしました。
 当社は、シックハウス・シックビル対策などで培った技術を背景に、自動車内装材を対象としたVOC発生量の高精度分析を受託する事により、 多種多様な自動車用部材におけるVOC発生量の調査・低減活動をお手伝いします。
■揮発性有機化合物(VOC)とは
 VOCとは揮発性有機化合物:Volatile Organic Compoundsの略称で、常温常圧条件において空気中に容易に揮発する有機化合物の総称です。 WHO(世界保健機構)では、室内空気汚染源となる可能性がある有機化合物を、以下に分類しています。

○ WHO(世界保健機構)による有機化合物の分類
沸点
名称
化合物の例(沸点)
50℃未満 高揮発性有機化合物(VVOC) メタン(-161℃)
ホルムアルデヒド(-19℃)
アセトアルデヒド(20℃)
ジクロロメタン(40℃)
50℃以上 260℃未満 揮発性有機化合物(VOC) エタノール(78℃)
ベンゼン(80℃)
トルエン(110℃)
キシレン(140℃)
260℃以上 400℃未満 半揮発性有機化合物(SVOC) クロロピリホス(290℃)
フタル酸ジブチル(340℃)
フタル酸ジオクチル(390℃)
400℃以上 粒子状有機物質(POM) PCB
ベンゾピレン

■VOCによる健康被害
 VOCによる室内空気汚染を原因とした健康被害である「シックハウス症候群」は、住宅のみならず、職場や学校などの公共施設にまで拡大し、看過できない状況に達しています。 日本国内においても諸外国と同様に社会問題化され、VOCを無害なレベルに低減しようという活動が建築業などの産業、政治、行政、医学が一体となって進んでいます。1997年に厚生労働省がホルムアルデヒドの室内濃度指針値とその測定法を発表し、続いてトルエン、キシレン、エチルベンゼンなど13成分およびTVOC(揮発性有機化合物総称)の指針値が発表されました。

○ 厚生労働省が示すVOC対象物質と指針値
成分
指針値(μg/m3
設定日
主な用途
ホルムアルデヒド
100
1997.6.13
合成樹脂,接着剤,防腐剤など
アセトアルデヒド
48
2002.1.22
塗料や接着剤の溶剤など
トルエン
260
2000.6.26
塗料や接着剤の溶剤など
キシレン
870
2000.6.26
塗料や接着剤の溶剤など
エチルベンゼン
3800
2000.12.15
塗料や接着剤の溶剤など
スチレン
220
2000.12.15
溶剤,断熱材など
テトラデカン
330
2001.7.5
灯油の成分,塗料などの溶剤
DBP
220
2000.12.15
可塑剤
DEHP
120
2001.7.5
可塑剤
パラジクロロベンゼン
240
2000.6.26
防虫剤
クロルピリホス
1(小児の場合0.1)
2000.12.15
シロアリ駆除剤
ダイアジノン
0.29
2001.7.5
殺虫剤
フェノブカルブ
33
2002.1.22
シロアリ駆除剤
TVOC(暫定目標値)
400
2000.12.15


「シックハウス症候群」の用語由来
シックハウス症候群という用語は、1970年代後半から80年代にかけて、米国や欧州のオフィスビルで働く労働者に発生した粘膜刺激性や不定愁訴(軽い鬱状態)を意味した「シックビル症候群」から転じた和製英語です。症状としては眼、鼻、のど、気道の粘膜刺激症状や皮膚の刺激症状が主要なものですが、アレルギー疾患との判別が定かでないなど、未だに厳密な医学的定義を行うことは困難とされています。

○ WHOにおけるシックビル症候群の定義
定義
1.最も頻繁に現れる症状の1つは眼、鼻、咽頭の粘膜刺激症状である
2.気道下部および内臓を含むその他の症状は頻繁でない
3.SBSと在室者の感受性あるいは過剰曝露との関係は明らかではない
4.症状は、ある建築物あるいは特定部分において特に頻繁に出現する
5.在室者の大多数が症状を訴える
主な症状
1.眼(特に球結膜)、鼻粘膜および喉の粘膜刺激症
2.粘膜の乾燥
3.皮膚の紅斑、じんま疹、湿疹
4.易疲労感
5.頭痛、頻発する気道感染
6呼吸苦、喘鳴
7.非特異的な過敏症状(鼻汁あるいは流涙、非喘息患者における喘息様症状)
8.めまい、吐き気、嘔吐
■シックカー対策 〜自動車内装材から揮発するVOC〜
 上記のシックハウス症候群の問題を発端に、住環境に関するVOC対策が進められるようになり、自動車の車内環境も問題視されるようになりました。
  自動車工業会は先ごろ、自動車の車内に対して基準が確定している13種類の有機化合物について試験方法を策定し、 2007年度までに車内におけるVOC発生量の低減を図ることを明らかにしました。 対象となるのは国内で生産・販売される新型乗用車で、自主規制により各社が取り組むとしています。 またトラックやバスなどの商業車についても同様に、その取り組み内容を公表する予定です。
これを受けて自動車メーカー各社は、内装材部品のVOC評価方法や基準値を定めた各社独自の低減方針を設定し、 部品メーカーや素材メーカーに対して、購入する内装材部品ごとのVOC測定を要請しています。
  部材や部品から揮発するVOCは、それらが置かれている環境条件によって大きく異なります。とくに車内環境は密閉された空間であり、 夏の炎天下の中に何時間も放置される場合も多々あります。よって、より劣悪な環境での評価が必要となります。
■シックカー対策におけるVOC測定
 自動車メーカー各社は、独自の低減指針を設定している事より、測定対象物質やサンプリング方法、測定日及び測定条件、分析に使用する試験片の容量に至るまで各メーカーによって大きく異なります。

<当社では主要自動車メーカー指定手法に基づき、お客様とご相談の上、測定を承っています>
■サンプリング方法
 当社では、自動車内装材に使用されている製品、部品、材料などから揮発するVOCのサンプリング方法に、大きく分けて「サンプリングバッグ法」と「小型チャンバー法」を採用しています。

サンプリングバッグ法
 サンプリングバッグ法とは、使い捨てのテドラーバッグを使用したサンプリング方法です。バッグの中に試料を入れ、密閉状態にして窒素ガスを封入・加温※し、サンプリングを行います。
  10L テドラーバッグ  
サンプリングバック法
 
<10Lテドラーバッグ>
 
※サンプリング条件により異なります。

小型チャンバー法
 小型チャンバー法とは、金属製の小型チャンバーを使用し、チャンバー内に試料を入れて加温※し、清浄空気を流しながら開放状態でサンプリングを行います。
 
20Lチャンバー
 
小型チャンバー法
 
<20Lチャンバー>
   
※サンプリング条件により異なります。

■分析方法
 各サンプリング条件により、トルエン、キシレンなどの揮発性炭化水素類はTENAX管に、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどのアルデヒド類はDNPHカートリッジに捕集します。

●揮発性炭化水素類の分析
 当社では、Tenax捕集管に捕集された揮発性炭化水素類の分析に、加熱脱着装置を備えたガスクロマトグラフ/質量分析装置(TDTS-GC/MS)を使用し、分析を実施しています。



Tenax捕集管
ガス捕集 Tenax捕集管

TDTS-GC/MS
分析装置 TDTS-GC/MS



●アルデヒド類の分析
 DNPHカートリッジで捕集されたアルデヒド類は、カートリッジ内のシリカゲルにコーティングされている2、4-ジニトロフェニルヒドラジンにより誘導体化され、化学的に安定なジニトロフェニルヒドラゾンに変化します。これを溶媒で抽出し、高速液体クロマトグラフ-UV検出器(HPLC-UV)にて分析を実施しています。
DNPHカートリッジ
ガス捕集 DNPHカートリッジ

HPLC-UV
分析装置 HPLC-UV


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