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虫入りコパル(copal)の内部観察
 樹木から滲み出た樹脂が地中に埋没し、揮発性成分を失って硬化した樹脂をコパル(copal)といいます。このコパルが長い年月をかけて化石化したものが「琥珀」、「アンバー」と呼ばれています。
 コパルは年代が若くて(100万年以内)まだ化石化していない樹脂の性質が残っているものを言います。古代の植物に集まっていたであろう当時の昆虫を取り込んだまま化石化したものは、「虫入り琥珀」などとして観賞用や研究対象になることもあるそうです。
 今回は、数万年前に固まったと言われる半化石のコパル中に取り込まれた虫を、そのままの状態で X線CTで内部観察を行いました。

[試料]
 虫入りコパル(2万年〜100万年前)(写真1)

 
写真1 虫入りコパル

 写真のように、試料外観を観察しただけでは、異物が混入しているのか虫が混入しているのか よくわかりません。

[X線CT観察]
 まず、コパル全体像を撮像しました。
 断面像1のようにコパル内の空隙内に、虫らしきものは確認できましたが、どのような虫が混入しているのか、詳細は把握できませんでした。

 断面像1の虫の部分を拡大し、撮像しました。
 撮像したものを重ね合わせ表示すると、虫の外観をとらえることができました(断面像2)。 また、虫を抽出し、三次元立体像で表示をしました(三次元立体像1)。 虫の形状をとらえることができ、どのような虫が混入していたか知る手掛かりが得られました。

断面像1 全体像(XY)   断面像2 拡大像(XYスラブ厚表示)

三次元立体像1 混入していた虫    

[まとめ]
 
X線CTでは、目的に合った視野サイズで分析を行うことにより、顕微鏡などの外部観察では分からない内部に混入した異物の形状を非破壊で、捉えることができます。また、3次元立体像で画像化することにより、視覚的に形状を捉えやすくすることができます。
 
2018.1.17 368