概要
繊維中の異物分析
2014年05月16日更新
概要
エネルギー分散型微小部蛍光X線分析装置(μEDX)を用いて繊維中の異物分析を行いました。
大気中で測定するため、電子顕微鏡のように試料に導電処理を施す必要がなく、試料はそのまま試料台に載せます。
また、異物を取り出さなくても測定できる場合があります。
ここでは模擬試料を用いて不織布中の異物を取り出さずにそのまま測定を行いました。
試料
■不織布中の遺物(模擬試験)
分析・試験方法
CCDカメラで観察しながら異物に焦点を合わせてX線を照射し、測定(定性および推定定量分析)を行いました。
また、青で示す範囲について、ステージをXY方向に走査することにより、主成分元素のマッピング測定を行い、同時に透過像も取得しました。
分析・試験結果
(1)定性分析
検出された元素の推定定量分析を行った結果、異物は黄銅と考えられます。
表1 推定定量結果
Cu | 62.2% |
---|---|
Zn | 34.1% |
Pb | 2.9% |
Ti | 0.47% |
Fe | 0.31% |
Ni | < 0.1% |
(2)マッピング
主成分のCuとZnのマッピングを行いました。また、マッピング測定と同時に透過像の撮像も行うことが可能です。
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