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オリジナルセルを使用した低比表面積測定
   固体材料の基礎的物性のひとつである比表面積は、材料の反応性、溶解性、吸着性と密接な関係があります。
 測定法としては、低温高真空下で窒素ガスを吸着させる窒素ガス吸着法が最も広く使用されていますが、希少な試料や低比表面積の試料には飽和蒸気圧の低いクリプトンガスが用いられます。
 試料は通常、セル(内径9mm)にサンプリングします。粗大試料の場合はそのままの形状でサンプリングできないため、下部からサンプリグできるオリジナルセルを用います。(技術情報「錠剤(1錠そのまま)の比表面積・細孔分布測定」でご紹介したオリジナルセル)
 今回はこのオリジナルセルを改良し、気密性を高めてクリプトンガス吸着法にも用いることが出来た事例をご紹介します。
測定  
図1. オリジナルセルでの吸着等温線
図1. オリジナルセルでの吸着等温線

図2. 歯ブラシヘッド部の吸着等温線
図2. 歯ブラシヘッド部の吸着等温線
 
比表面積測定 クリプトンガス吸着法(液体窒素温度下)
試料 アルミナ粉末、歯ブラシヘッド部
セル オリジナル大容試料用(分割型)
 
測定結果  
  <アルミナ粉末>
図1にアルミナ粉末の吸着等温線を示します。
多点BET法での比表面積値は0.30m2/gとなり、通常セルで測定した結果0.31m2/gと僅かに差はあるものの、良好な吸着等温線が得られました。

<歯ブラシヘッド部>
次に、粗大試料として歯ブラシヘッド部の測定を行いました。
歯ブラシはヘッド部分に植毛された複合品で、粗大であるため、粗大試料向けの分割できるオリジナルセルであれば、毛とヘッド部分を分離せずにサンプリングすることができます。
従来のオリジナルセルを改良し、機密性を向上させることでクリプトンガス吸着法に対応させることができました。

このセルを用いて繰り返し測定した吸着等温線を図2に示します。
比表面積は何れも0.30m2/gと良好な再現性が得られました。
このオリジナルセルは、通常セルではサンプリングが困難な嵩の大きい固体試料や形状を崩したくない試料、複合品の低比表面積測定に有効です。
 
外観写真:特殊セル(歯ブラシヘッド部)   外観写真:通常セル
オリジナルセル(歯ブラシヘッド部)   通常セル


 
2017.09.12 268